偽王子の召使い

偽王子１５ ページ15

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「つーか相変わらずだな、このヘンテコ。笑」



そういうと、グッと左のしっぽを引っ張られる。



ビクっと体に寒気が走って、全身が固まった。



「あ、なんかわりぃ。」


「…え！いいえ！ちょっとびっくりししただけですよ！笑

　相変わらずのツインテです、笑」



すっごい体が一瞬で強張って、動けなくなった。


こんなにも、あいつの影響を受けてるなんて…

わたしそろそろやばいかも。




「そっか…、最近どうなん？」


「なんとか、元気にやってます！！」


「そっか、よかったな。」


「ていうか先輩、もう帰ってこれるんですか…！？」


「うん、まぁ。やっと。」


「うわぁ…！！本当によかったです…！！もう、帰ってこれないのかと…」


「ははっ、そんなこというのAだけだわ〜。
　
　お前、頭やっぱヘンテコだな。笑」


「！？絶対それ、脳みその話ですよね！？」


「ん〜、そのしっぽの話だって。笑」


「嘘だ…絶対嘘だ…」


「じゃーな。俺これから職員室だから。」


「私も…」




時計を見ると、既に15時59分。



「うそっぉぉぉお！！！！」



先輩さよなら！！っと言い放って走り去る私。





もおお！！！絶対遅れないってあんなに…！！

殺されるゥ！！！




そしてきっと菊池先輩は私の走って行く姿を見て、

いつもみたいに『ヘンテコ』ってつぶやいてるんだろうな。


って思うと、ふふっと笑みがこぼれた。



そっか、先輩、やっと帰ってこれたんだ…！！！



いっぱい心配して、すんごく寂しかったけれど。




また元気な先輩に会えて本当によかった。





でもさ、それにしてちょっとひどいよね。連絡一切取れないって。

ひどいよ。






…あ、菊池先輩の話？




今ちょっと急いでるから、また今度詳しく話すね！！！







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