偽王子の召使い

偽王子１２ ページ12

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とりあえず、岸とのメロンパンナ合戦は私が1つ岸に売り譲るってことで落着し、

今は国語の授業に至る。




にしても、眠い。



眠くなると、

「チョコチップじゃない！！！！！！！！！！！」


がフル再生されて、ビクっと体が強制的に起きるのだ。



なんて、かわいそうなんだ、私。




悪魔のせいで、眠りにもつけないなんて…あは。




「「なぁ、岸とメロンパンでもめたってまじポン？笑」」




小声で話しかけてくるのは、サッカー部の永瀬くん。…イケメンだけど、黒い。


あ、肌がね。そして、特徴的なのは関西弁ってところ。



「「まじだよ…、本当にめんどくさかった。」」


「「はは、かわいそー。俺も見たかったわ。」」


「「いいよいいよ、見なくいいよ！！もう！！」」


「「とか言っとるけど、実は岸が好き、とかやないの？」」


「べぇ！！？！？！！！」



いきなりの言葉にびっくりしすぎて、大きな声を出した私。



「なんだ？A。ちゃんと集中しろよ？笑」



「は、はい、先生…」



一気に視線が集まって、にぎやかになる教室。


岸はすかさずこっちを見て、「ばかやろう」とニヤ付きながら口パクをしてくる。




なにあれ、超超々むかつく〜〜〜！！！！



「「Aちゃん動揺しすぎやろ、笑笑」」


「「だって〜！だって〜！！永瀬くんが変なこと言うからじゃんけ〜！！！」」


「「あはは、ごめんごめん」」




手の甲で鼻を隠して笑いながら、私を横目に見る永瀬くんは、




爽やかでかっこいいと思った。





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