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不安そうに震える瞳に向かって、俺も笑い返した。
｢永瀬くんが、彼氏…？｣
｢…ならんくてええの？｣
｢いやちがうっ！｣
｢あははっ、即答て。｣
｢は、恥ずかしいぃ…！でもっ、｣
｢ん？｣
｢バレバレだけど…私、永瀬くんのことが好きです…！きっかけは何処と無くやさぐれてる感じが紫耀くんに似てたからかもしれないけど、知れば知るほど永瀬くんの良さに惹かれて、だから、もっと私が好きな本読んで欲しくて、次は何て言ってくれるんだろうってすごい楽しくて嬉しくて、だから、本当に好きなの…！｣
顔を真っ赤にして、そんな早口な告白。
初めて聞いたわ。
でも彼女なりに必死で、あたたかくて、優しくて、どっかアホで。コイツらしい。
｢…えっと、今ので堕とせました？｣
なんて言って俺の事を覗いてくる。
せやから、俺も言うてやる。
｢そんなんじゃ俺は堕とせへんからッ！！｣
｢えぇ！？じゃ、どうすればっ、｣
立ち上がって、コイツの手を引いて、俺の腕の中に抱きしめる。
｢それにAちゃんは、俺が堕としたんやもん。｣
｢あははっ、そっかぁ。｣
AAの両手が俺の背中に触れている。
それでやっと、ここまでこれたんやって。
失いたくないものを守れたんやって。
実感出来た。
｢これから、改めてよろしくな。｣
｢うん、私も。｣
コイツのいまだに火照っているほっぺたに、優しくキスを落とす。
｢ビッ、びっくりしたぁ…！？｣
.
ホンマにAAの横におったら毎日が嫌でも飽きそうにない。
たとえ苦しいこととか困難なことがあったとしても、その笑顔を見れば頑張れる気がするんや。まだ、諦めちゃアカンって思えるんや。
色んなことどうでもええって思っとった俺には、その笑顔がたった一つの明るい希望なんや。
せやからもう、離さない。
失ったりしない。
俺が選んで繋いだ縁やから。
これからはどんなことがあっても、自分から縁を切るようなことはしない。
自分で作っていく。
自分で変えていく。
それはできることやって、わかったから。
彼女と手を繋いでいる。
そのぬくもりが、教えてくれるから。
.
｢…学校どしよか。｣
｢私はね、永瀬くんと本読みたいな。｣
｢ははっ、案外悪い子なんやな。｣
｢永瀬くんに染まったのかな？｣
｢…なら、もっと染る？｣
｢え…、｣
俺は彼女の唇に。
触れるだけのキスをした。
･
FIN.
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*咲七波*(プロフ) - 香奈さん» 香奈さん！コメントありがとうございます泣 毎日だなんて嬉しすぎます…！次回作出せるように頑張りますのでこれからもよろしくお願いします！ (2021年4月15日 12時) (
レス) id: 1b45d9b579 (このIDを非表示/違反報告)
香奈 - 初コメントさせていただきますヽ(´▽`)/完結おめでとうございます！更新をお休みしていた時も毎日覗きにきてました＼(^o^)／次回作も楽しみにしていますが、咲七波さんのペースで大丈夫ですので♪また遊びにきますねー！ (2021年4月15日 7時) (携帯から) (レス) id: ab01dcd0f2 (このIDを非表示/違反報告)
*咲七波*(プロフ) - 結衣さん» 結衣さん！返信が1年くらい遅くなってしまってごめんなさい！！遂に完結してしまいました！！よろしければまた遊びに来てくださーい！！ (2021年4月13日 22時) (レス) id: 1b45d9b579 (このIDを非表示/違反報告)
結衣(プロフ) - 忙しい4月が一段落したのでまた遊びに来ちゃいました！振り回される廉くん堪らないですね/// 新作アンケートも回答してみましたが、3人のうち誰でも大歓迎です！！楽しみにしてますね！ (2020年5月8日 0時) (レス) id: 3dca012d05 (このIDを非表示/違反報告)
*咲七波*(プロフ) - ながちぇ担ティアラさん» コメントありがとうございます！プリンシェイク、ちょうど飲んだので登場させました。笑 これからもよろしくお願いします！ (2020年5月1日 13時) (レス) id: 9064239303 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：*咲七波*
| 作成日時：2020年1月10日 10時
