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やっと人通りが少なくなって。
自分の息も苦しくなってきた。
俺は走る足の速度を少しずつ落としていって、呼吸を整えた。
そして、アイツの腕をゆっくりと放して。
たどり着いたどっかの公園で、やっとコイツの顔を見た。
ホンマに彼女をここまで連れてきてしまったのだと、改めて実感をした。
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｢…ごめん、Aちゃん。｣
自分から攫っておいて、最初に出てきたのは皮肉にも謝罪の言葉。
｢…どうしたの？びっくりしたよ。｣
｢ほんまゴメン、いきなり手掴んで走らさせてこんなとこまで…｣
｢っちがう、ちがうよ…！いや、まあそうだけど、でもちがう！！｣
｢…え？｣
｢今のこともびっくりしたけど、どうして、どうしてもう本借りないなんて言ったの？なんで話してくれなくなったの？やっぱり、私ずっと納得できなくて…！何度も何度もずーっと考えてたけどなんも分からなくて…！｣
無視されるか、怒られるか。
どっちかだと思ってたのに。
AAは肩で息をしながら、早口でそんなことを言う。
俺が何か言うよりも先に、そんなこと言われるなんて。
｢…まじか。ふはっ、あはは…！｣
｢えっ、なんで笑うの！？｣
｢やっぱ、アホや…！｣
勝手にこんなとこまで連れてこられてるのに、最初に俺に言うことがそれなんか。
やっぱこういうの手慣れてるって思わないと、納得できないくらいド天然で鈍感で。
…可愛いすぎるやろ。
｢またアホって…！ひどいよ、ずっと悲しかったのに…！寂しかったのに、｣
｢じゃあ、最近笑ってなかったのは、俺のせい？｣
｢えっ、えっと、うん、っていうか…まあ、悩んでて元気なかったって言うか…いやちょっとまって…！｣
｢顔、赤いで。どしたん？｣
じゃあ、あれは勘違いやなかったんよな。
｢は、恥ずかしい…！なんか、ずっと、永瀬くんのこと考えてたみたいで…！｣
｢でも、そうなんやろ…？｣
そんな顔したら、アカンやん。
意地悪したなるやんか。
｢ちが…っ、いや、違くはないけどっ、｣
｢なあ、｣
俺が弱かったせいで遠回りしてしまったお互いの距離を。
今ここでつめてしまうように、AAへぐっと近寄った。
｢Aちゃんは、平野のことが好きなん？｣
｢…好き、｣
…ああ、まあ。
そうやんな。
分かっとったけど。
自分の右手をきつく握った時。
彼女の唇がもう一度動いた。
｢…好き、だった。｣
｢えっ、好きだった…？｣
｢…うんっ、だから、｣
｢今は？｣
｢違う。｣
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*咲七波*(プロフ) - 香奈さん» 香奈さん！コメントありがとうございます泣 毎日だなんて嬉しすぎます…！次回作出せるように頑張りますのでこれからもよろしくお願いします！ (2021年4月15日 12時) (
レス) id: 1b45d9b579 (このIDを非表示/違反報告)
香奈 - 初コメントさせていただきますヽ(´▽`)/完結おめでとうございます！更新をお休みしていた時も毎日覗きにきてました＼(^o^)／次回作も楽しみにしていますが、咲七波さんのペースで大丈夫ですので♪また遊びにきますねー！ (2021年4月15日 7時) (携帯から) (レス) id: ab01dcd0f2 (このIDを非表示/違反報告)
*咲七波*(プロフ) - 結衣さん» 結衣さん！返信が1年くらい遅くなってしまってごめんなさい！！遂に完結してしまいました！！よろしければまた遊びに来てくださーい！！ (2021年4月13日 22時) (レス) id: 1b45d9b579 (このIDを非表示/違反報告)
結衣(プロフ) - 忙しい4月が一段落したのでまた遊びに来ちゃいました！振り回される廉くん堪らないですね/// 新作アンケートも回答してみましたが、3人のうち誰でも大歓迎です！！楽しみにしてますね！ (2020年5月8日 0時) (レス) id: 3dca012d05 (このIDを非表示/違反報告)
*咲七波*(プロフ) - ながちぇ担ティアラさん» コメントありがとうございます！プリンシェイク、ちょうど飲んだので登場させました。笑 これからもよろしくお願いします！ (2020年5月1日 13時) (レス) id: 9064239303 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：*咲七波*
| 作成日時：2020年1月10日 10時
