love46 ページ46
.。.:*・゜
「…え?」
いきなりそういうこと言われると、本当に心臓に悪いです。
だって、オーダーミスがあったから一緒に食べてくれただけかってしょげた分だけ。
嬉しくなっちゃうから。
「なーんか、優太くんにAちゃんと一緒にいるところ見られるのちょっと恥ずかしいんだよねっ、笑」
「…ふははっ、」
「え!?笑わないでよ!笑」
「ごめんなさい、つい嬉しくって。」
どうしよう。
本当にどうしよう。
スホー王子といると、どうしようってたくさん頭で悩んで。
いつまで経っても疑問ばっかりで。
でも、幸せな「どうしよう」もあるんだなって。
どうしよう。
そんなこと言われたら、益々スホー王子のこと諦められないね。
なんかね、それだけで。
いつか私の「好き」の意味を理解してくれる日が必ず来るって。
思えるようになるんだよ。
どうしようね、恋って。
色んなどうしようが募り積もって、本当にどうしようって感じだけど。
「今度優太のいないところで、ゆっくり食事したいです。」
「ほんとに?俺も嬉しい!」
スホー王子に脈アリも脈ナシも、そんなの何の基準も無いのは分かり切ってるけど。
でも、そんな風に言ってもらえるだけで。
両想いになれたような気持ちになれるんだもん。
今の私、相当単純だよね。
でも、幸せだからいいの。
こんな気持ちを重ねていけば、いつかきっと両想いになれるんだ。
そうやって、いつだって強くいることが大切だよねって、自分に言い聞かせる。
そこまでは良かった。
のだが、しかし。
私はすっかり忘れていたのである。
「じゃー、帰ろうか!
もう遅いし、家まで送るよ。」
「ほんとですかっ、ありがとうございます!」
スホー王子が優しく私の微笑みかけてくれる。
本当に本当に、王子様みたい。
誰だってそんなセリフ言えるし、何回だって聞いてきたけど。
それだけの言葉でこれだけときめくことができるのは、スホー王子だけなんだもん。
って、心から嬉しいのに。
今だけは家が目の前なことを悔しく思う。
もっと帰り道話したかったなー。
「えっとー、こっちで合ってるよね?」
スホー王子が私の家とは真逆の道を指差す。
「え?私の家はー、
…ッハ!!!」
.
そう。
私、AA。17歳は。
嘘ついていたことを、すっかり忘れていたのです。
.。.:*・゜
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*咲七波*(プロフ) - ばいきんまんさん» コメントありがとうございます!波仔はなみこって読ませてます!笑 名前変換もできますよ〜!知っていたらごめんなさい! (2019年1月24日 5時) (レス) id: 3d58baab0f (このIDを非表示/違反報告)
ばいきんまん - すっごくおもしろいです! 波仔って何て読むんですか? 漢字苦手ですみません。 (2019年1月22日 15時) (レス) id: c8796e2e4b (このIDを非表示/違反報告)
*咲七波*(プロフ) - 初子さん» 初子さんー!平野も読んでくださってありがとうございます!私もどうすればいいのか分かっておりません。やばいです。頑張ります。笑笑 (2018年11月23日 15時) (レス) id: 3d58baab0f (このIDを非表示/違反報告)
初子(プロフ) - めっちゃお話面白いですね(^^)紫耀くん手強過ぎる笑 どうしたら振り向いてくれるのかしら。 (2018年11月23日 8時) (レス) id: 284fb3e075 (このIDを非表示/違反報告)
*咲七波*(プロフ) - ひかるさん» ただ単に続き思いつかなくて止まってた!笑 面白くなるように頑張るー! (2018年11月23日 1時) (レス) id: 3d58baab0f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:*咲七波* | 作成日時:2018年10月30日 3時