平野くんが堕ちませんッ！！【Hirano.S】

love40 ページ40

.。.:*・゜



そうしているうちに。

コカコーラの時計が、21時になる。


ワクワクして、ドキドキして。



1週間以上振りの王子様だもん。


心臓が裂けちゃうかもしれない。

今でさえも張り裂けそうなんだもん。


あなたの笑顔も香りも声も、全てちゃんと覚えているし大好きなのに。


それを思い出すことはできないから。

毎日もどかしかった。



毎日会いたくて、仕方がなかった。



ねえ、私はずっと。

スホー王子のことで頭がいっぱいだったんだよって。



伝えなくちゃ。





「Aちゃん！いた！奥の方だから探したよ！笑」


「…ッ！！」




待ち続けたあなたが。

やっと今私の前で、笑っている。

息をしている。



大げさだって思われたって、仕方ない。



それって、もはや奇跡のように思えるくらい。

私はスホー王子が愛おしいんだもん。





「平野くん…！お久しぶりです！」

「確かに久しぶりだね！毎日連絡は取ってたけど！笑」




う、嬉しすぎて涙が。



「あ！Aちゃん、ご飯食べちゃった？」


「えっ？食べてないですけど、」


「よかったあ！じゃあCSバーガーもってくるね！」



「えっと、それって一緒に食べてくれるってことですか…！？」

「うん、そういうこと！笑」


「…ありがとうございます！」




夢が！！現実に！！

ドリームカムトゥルー！！


ね。そうなのよ。私とスホー王子は結ばれる運命なの。



私の夢はいつか、現実になるのよ。


だって私のためにバーガーを持ってきてくれるなんて…




「まあ実は俺のオーダーミスで余っちゃったやつなんだけどねえ！笑」


「あ、あは！あははは！！」





その事実には撃沈したが。


でも一緒にご飯が食べれるなら、本望！！



.




暫くすると、スホー王子が両手いっぱいにお皿を運んでくる。

この前までは全然ダメダメのウェイターだったのに…！


今はもう様になっているっていうか、ただ単にカッコよすぎるっていうか。

マジで、このまま結婚してもらいたいくらい。



「はいっ、お待たせ！カルフォルニア・サンライト・バーガーセット！笑」

「あはは、もうカリフラワーって間違えないんですね。笑」


「えっ、ウソ！？知ってたの！！？」

「えっ！！」

「え？」


ショックすぎ…！！

初めて出会ったときに初めてかけてもらった言葉なのにー！！


ま、まあいいや…





「あ、あの！これCDです！！」





.。.:*・゜

love41→←love39

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す