平野くんが堕ちませんッ！！【Hirano.S】

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まあ帰ったところで店は直ぐ隣だし。

永瀬廉が帰ってからでも十分行動できるじゃん！


いつ何時も冷静さを失わないことが、物事を成功に導くのよね。そうよ。


しゃんとしなさい、AA。

風はいつか追い風になるわ。




「じゃー、どっか行こうや。」


「は！？ねえ、お願いだから話を聞いて。

　ねえ、何でもするから。


　私はとても家に帰りたい。とても。」



「ええやん、夜飯食べ行こうや。

　なんだっけ、この近くにあるダイナー…


　最近人気なんやってな。どう？」




どうもこうも…ッ！！


なんで、何でこうなるの…！！

永瀬廉は私の疫病神なの！？ねえ！！





「ダメ！！」


「え、何でなん？」




「何でって、ほら…！人気は人気だけど、評判は良くないみたいだよー？？

　店員の対応が悪いとかなんとか…！」



優太は対応悪いから嘘じゃないし！！



「ふーん、なおさら気になって来たわあ。」


「ッガ…！！」



何でやねぇーんッ！！！



「臭いものは臭いってわかってても嗅ぎたくなるやん、それと同じやな。笑」



「い、嫌だ嫌だ！行きたくなーいッ！！」




いや死ぬほど行きたいけど、お前とは嫌だ！！



「んー、Aちゃんがそれだけ嫌がってるなら…」


「えっ！」



「行かなアカンな！！」





このッ、ドS関西人ーッ！！！





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そうしてるうちに、店の前へ着いてしまった。

ねえ。どうして。どうしてよ。


昨日告白してた女が、男連れてきてるって。最低最悪女確定じゃん。





「…このまま私が家に帰ったら、何日伸びる？」


「10日。」

「… 廉くん！食べに行こ！♡」


「なんや、いきなり乗り気やな！」


「んふふー、お腹空いちゃった！♡」





まあ何がったにしろ、友達だって言えばいい。

というかむしろスホー王子がテーブルに来ても顔を伏せて、声も超ブサイクにして他人を装えばいいか！

そっか！それでさっさと食べてさっさと帰ってもう一回くればいい！！よし！！





「いらっしゃいま…、せー。2名様でよろしいですか？」


「はい！♡」



引きつった笑顔で、優太に返事を返す。



「何やってんだお前。」と言いたげなその顔。態度悪いぞー。




席について1秒でメニューを開いて、指をさす。




「メニューにCSバーガーセットがオススメだってあるよ！♡

　これ2つでいいよね？もう頼んでいい？♡」




さっさと帰りたい！！ここから消え失せたい！！







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