先生の唇に、秘密。【Yuta.K】

「先生の唇に、秘密。」 ページ30

*.:･.｡*




ねえ、先生。


じゃないか。



ねえ、優太くん。




誰が生徒と教師が恋愛しちゃいけないって決めたんだろうね。


どうして世の中は辛くて悲しいことばっかりなんだろうね。



ずっとそうやって苦しんでた。


ぶっちゃけ先生に出会ってから、辛いことの方が多かったよ。

何回も悩んで、何度でも涙を流して。


誰かを好きになるって、こんなに大変なんだって。

まあきっと、私は先生を好きになっちゃったからこそ。

もっと大変だったんだろうけど。




でもね、ヒトミ先生が教えてくれたように。



大失恋しても、大失敗しても。私の命は無くならない。

誰に何て言われようとも、どんな顔で見られようとも。

私は、一人の人間で。

私は一人の人間である岸優太に恋したんだからって。


もっと広い視野を持って、もっと自由に人を愛していいんだって。


18ながらにね、心から学んだんだよ。


だから、今日まで頑張ってこれたんだ。






その自信があるからね、この先優太くんと何があっても乗り越えられるって思うんだ。


あんなに高かった壁も乗り越えちゃったんだよ。





だから、この先も幸せにしてね。


純白に輝くドレス、着させてね。




そんな秘密を込めて。



私は優太くんの唇のに、もう一度キスをした。







「優太くん、絶対私を幸せにしてね。」


「あははっ、オウ！任せとけ！！」









*.:･.｡* FIN *.:･.｡*

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