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「…いつだって、俺はAちゃんの傍にいるってば。笑」


「うん、そうだね。」



担任の先生だもんね。分かってるよ。



「ほら、もう行くぞ。」っと先生が呟いて、私の手を解いた。



先生はワルイ人だよ。

あんなキスしたのに、私を軽い気持ちで手放せるんだもんね。


あれも、私を気持ちよく黙らせるための攻略法でしかなかった?

腹の減ったライオンには、餌を与えておけば良いって。


それでもいいからって、思うのに。


いざ自分の手から、先生の指先が離れてしまうと。

私の心は簡単に裏っ返しになる。


先生も、私と同じ気持ちでいてよって。



「じゃあ、気を付けて帰れよ!」




先生の背中を見つめていたら。

いつの間にか校門の前。



「…迷惑かけてごめんなさい。さよなら、優太先生。」



私は柄にもなく先生にお辞儀をして。

潔く、背中を向けた。


だけど、数歩歩いて先生の笑顔が恋しくなって。

また振り返ってしまう。

先生は相変わらず微笑みながら、私に手を振っていた。

イイ人すぎて、嫌になるの。

どうせなら、私を怒鳴りつけて。
私の心がズタズタになるくらいまで、傷つけて欲しいのに。

ズルいよ。触れるだけ触れて、いつでも離れられる距離にいるなんて。

やっぱり先生は、ワルイ人なのかもね。




.




それから数日たって。


黒板には、でかでかと『東京遠足班決め』と書いてある。


あれ、こんなイベントあったんだってくらい。

私は学校自体に興味がないもんで。




「じゃー、班決めな!男女5人班!はい、じゃあ今から組んで!

 …っと言いたいところなんだけど!今回はくじ引きにします!!」



「はあ!?」
「おい、キッシー!」
「最悪!」
「マジかよ!!」




ブーイングが起こって教室が騒がしくなると、優太先生は申し訳なさそうに「まあまあまあ!」っと彼らを宥める。


「俺は、皆に分け隔てなくクラスの全員と仲良くなって欲しいなって思ってるわけよ!
 だから、今回は運命で引き付けられた運命の仲間と東京楽しんでくるってことで!どう!?最高にロマンティックじゃない!?」



呆れた声が教室から漏れるも、皆はそんな優太先生がやっぱり好きだから。

しょうがないかって渋々納得した。



優太先生ってすごいよね、ホント。





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*咲七波*(プロフ) - 華希さん» コメント返信遅れてごめんなさい!お話読んでくださってありがとうございました!またお待ちしてます! (2020年4月21日 17時) (レス) id: 9064239303 (このIDを非表示/違反報告)
華希 - コメント失礼します!素敵な話で、一気に読んでしまいました!ありがとうございます! (2020年3月31日 21時) (レス) id: c9cd880fe4 (このIDを非表示/違反報告)
☆pepe☆(プロフ) - ありがとうございます☆待ってますね(o^^o) (2018年11月29日 17時) (レス) id: 370f78961e (このIDを非表示/違反報告)
*咲七波*(プロフ) - ☆pepe☆さん» いえいえ!もう少しだけ先生との禁断恋愛楽しんでいってください!笑 (2018年11月29日 16時) (レス) id: 3d58baab0f (このIDを非表示/違反報告)
☆pepe☆(プロフ) - 咲七波さん☆岸先生側も知りたい!って思ってました。ありがとうございます。これからも楽しみにしてますね(o^^o) (2018年11月26日 16時) (レス) id: 370f78961e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:*咲七波* | 作成日時:2018年11月11日 1時

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