28% ページ29
▒▓█
映画は当然最初から最後まで怖くて。
嫌でも体は反射的に動いちゃうから、
ビクビクしてる私を隣でずっとサムが笑ってた。
でも結局最終的には、サムも一緒に驚いてるし。
何なの。ホント。
あんなに余裕そうにしてたんだから、
最後まで笑っててよ。もう。
.
「…ッ」
「Aちゃん、終わったで。」
「…もう、今日絶対寝れない。
あんたのせいだ。」
「あはははっ!マジで??
じゃあ俺ん家来る???笑」
「はあ!?何言ってんの。キモ。」
余ってたオレンジジュースを思いっきり吸う。
「その割にずっと手繋いどるやんけ。笑」
「硬直して動かないだけだから。」
「あははっ!可愛すぎやから。笑」
「うるさい。もう家帰る。」
席を立って、階段を降りる。
「怖いのに?笑」
「怖いからに決まってるじゃん。
これ以上暗い時間に帰れない。」
ああ、もう。最悪。
レモンミルクにまんまと釣られた。
「えー、飯食わんの??」
「食わん。」
「残念やなー…、
俺もう少しAちゃんとおりたいんやけど。」
「大学も学部も同じなんだから、
いつだって会えるじゃん。」
「え、会ってくれるん??」
「はあ!?話ちゃんと聞いてくんない!?
嫌でも会うでしょっていう意味!!」
「いちいち声荒げるなってー!
分かっとるから。笑」
…だったら、そういう冗談をやめなさいよ。
映画館を出た後は、
出来る限り怖い気持ちを忘れようと、
2人でどうでもいい話をして。
駅に着いた。
.
「なんやー、Aちゃん電車逆かー!」
「残念でしたー。はい、じゃあばいばい。」
適当に繋いでた手を離して、サムに背を向けて歩き出した。
だけど、いつものようにもう一度手を取られる。
「ちょ!何!?」
「…今日はホンマ、
我儘に付き合ってくれて、
ありがとうな。
めっちゃ楽しかったし。
めっちゃ幸せだった。」
「…それは、よかったね。」
「なあ、いつ堕ちる?笑」
って、私の手を引いて。
顔の真ん前で言うけど。
▒▓█
2438人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
*咲七波*(プロフ) - ひかるさん» コメントありがとうございます!サラも参加でドタバタ劇が始まりました。笑 これからもよろしくお願いします!! (2018年9月19日 23時) (レス) id: 3d58baab0f (このIDを非表示/違反報告)
ひかる - サムと幸せになっていく話だといーなぁと思いながら読んでたら、まさかのサラ登場とか笑 しょうれん好きにはたまらん展開になってきたっ☆引き続き2も読ませていただきます!! (2018年9月17日 23時) (携帯から) (レス) id: 075c6f1d28 (このIDを非表示/違反報告)
*咲七波*(プロフ) - レイチェルバナナさん» コメントありがとうございます!滅茶苦茶の関西訛りで「めっさ」って言うみたいです…! (2018年9月16日 22時) (レス) id: 3d58baab0f (このIDを非表示/違反報告)
レイチェルバナナ(プロフ) - めっさってどういう意味なんでしょうか?博多に住んでるので他の方言がよくわからないんです… (2018年9月16日 21時) (レス) id: f52ab03d28 (このIDを非表示/違反報告)
*咲七波*(プロフ) - ななさん» コメント、そして素敵だなんて本当にありがとうございます!サムとサラの今後ぜひ見守ってください!よろしくお願いします!笑 (2018年9月11日 21時) (レス) id: 3d58baab0f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:*咲七波* | 作成日時:2018年9月3日 0時