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*・。
…… 一方そのころ。
「ほんま大好きやな…、学級院長ちゃんのこと。」
「ね。岸くん、ゾッコンやな。」
「持久走の合間でさえも彼女を見守ってるなんてな。」
「そして奇跡的なタイミングで繰り広げられる少女漫画的展開。」
「しかも、お姫様抱っこ…」
「オイ!!お前ら勝手に持久走やめるな!!」
「「ういー」」
……
.
「痛くない?」
「痛いです。」
「ま、マジか!急ぐね。ごめん。」
あまりにも表情変えないから、びっくりだよ。
いや、それにしても。体重かっるい!!なにこれ!綿あめ?!
「そんなことより、岸くんは授業に出ないといけないですよね。」
「そうかもしれないけど!俺が運ばなかったらAちゃん、保健室まで歩けないでしょ!?」
その膝を見なさい!!まったく、笑
「…そうでした。でも、貴重な体育の授業を奪ってしまうなんて。」
「お、俺が決めたことだから!!Aちゃんは気にしなくていいよ。」
「… 」
「Aちゃん?」
「岸くんは…、」
丸い透き通った瞳が、俺のことを見上げる。
「なっ、何?」
「岸くんは、いつも自分勝手です。」
「ええっ」
「いつも岸くんは私が正しいと思うこととは対極な行動をとるので、困ります。」
あれ。
え、これ。怒らせちゃった…?
「…だけど、だからこそ毎日楽しいです。」
「そ、それは良かったっす!」
膝が血みどろでも冷静にそういう事言うんだから…
「は、早く手当してもらお!もう少し我慢してね!!」
「はい、大丈夫です。」
.
.
そして保健室。
「失礼しまーす」
誰も、いないだと…
「さっき入口のホワイトボードに職員室にいるって書いてありましたよ。」
「マジかー!でももう呼びに行く時間ないしなー…」
「大丈夫です、怪我の手当てくらい自分でできます。」
「そ、そう??じゃあ、俺が道具集めてくるからここに座ってて!」
「ありがとうございます。」
大きなソファにAちゃんを座らせた。
消毒液と、綿と、ピンセットとー…、あと大きい絆創膏!!
.
「はい!お待たせ!!!」
「ありがとうございます。」
*・。
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*咲七波*(プロフ) - 夜木さん» 夜木さん!コメントありがとうございます泣 キュンキュンさせることが出来て嬉しいです!最後まで読んで下さってありがとうございました! (2020年12月25日 13時) (レス) id: 1b45d9b579 (このIDを非表示/違反報告)
夜木(プロフ) - とても今更なのですが一気に読ませて頂きました。2人ともピュアでかわいくて読んでいてキュンキュンしっぱなしでした。素敵な作品をありがとうございます!! (2020年11月21日 22時) (レス) id: 9b6e1cc694 (このIDを非表示/違反報告)
ひかる - うわ、なんか読みながら泣いちゃってたわ …この話、泣く要素なさそうと思って読み始めたのに不覚やった笑 私は好きだよって言ったら、その好きは俺が言う好きと意味が違う!!って言われたんやけど( ノД`)… (2018年12月30日 1時) (携帯から) (レス) id: 075c6f1d28 (このIDを非表示/違反報告)
☆燐★(プロフ) - *咲七波*さん» はい!即刻お気にです! (2018年9月24日 21時) (レス) id: 059af8cb76 (このIDを非表示/違反報告)
*咲七波*(プロフ) - ☆燐★さん» コメントありがとうございます!感動と涙を届けられてすごい嬉しいです!涙 続編もぜひ!笑 (2018年9月24日 21時) (レス) id: 3d58baab0f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:*咲七波* | 作成日時:2018年8月18日 16時