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「うわぁ…美味しそうなリンゴだねぇ。」




ツヤツヤした赤い木の実を抱え
白雪姫は瞳を輝かせました





「ねぇ、俺ホントにお金持ってないよ?
食べちゃっていーの?」


「どうぞお召し上がりください。
そのかわり、美味しかったら必ず
明日はお買い上げくださいませ。」





黒いマントを頭から被っているせいで
リンゴ売りの顔は見えません

怪しさ満載の風体ですが
リンゴに夢中の白雪姫は
そんなことにも気づきませんでした




「えっと…うん!
美味しかったらぜーったい
知念に頼んで買ってもらうね!」




窓を開けたことも秘密にしておこう…
と、最初は思っていましたが
白雪姫はその考えを変えました



美味しかったら
ちゃんと知念に言って
リンゴ屋さんにお金を渡さなくちゃ

だって
『美味しかったら買って欲しい』から
リンゴ屋さんはこれをダダでくれたんだもん

美味しかったのに買わなかったら
俺、嘘つきになっちゃうもんね




純粋培養で素直な考え方ですが…

悪く言えば
『騙されやすい』とも言えそうです





「ぜひお願いします。
さぁさ、一口かじってみてくださいな。」


「はい!いただきまーす!」





サクッ




リンゴより赤い唇を開き
真っ白な歯を見せて
白雪姫はリンゴをかじります





わぁ、あまーい!





口に広がる甘味と酸味にニッコリした
その次の瞬間





え…?





くらりと地面が揺れた気がして
窓枠にしがみつこうとした指先は
残念ながら空気しか掴めませんでした





なに…?

お昼なのに…
どぉして暗くなるの…?





ドサッ





何かが床に倒れた音が聞こえて…




白雪姫の意識は
真っ暗闇に飲み込まれてしまいました








別れの口付け→←03



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ぐるぐる(プロフ) - はぁぁぁ…山田くん幸せになれてよかった!大貴と一緒ならこれから先幸せに暮らせますよね??残されて王様が心配です…続きにハラハラドキドキがたまりません! (2019年10月8日 7時) (レス) id: b11125461f (このIDを非表示/違反報告)
らな(プロフ) - tomo0614qpさん» うんうんうん、ひかいのはお似合いなのです!夢と希望とロマンと萌えがたっぷり!いーよねぇ、ひかいの…ハッ!うっとりしすぎた…すいません!次もよろしくです! (2019年9月23日 8時) (レス) id: b35b5df26e (このIDを非表示/違反報告)
らな(プロフ) - けーままさん» へっへー、かわいいカップルですよねー♪ひかいの大好きなので、二人には速くイチャイチャしてほしいです。つぎは4章、よろしくー! (2019年9月23日 8時) (レス) id: b35b5df26e (このIDを非表示/違反報告)
らな(プロフ) - みるみるみるきーさん» 最近ゆといの推しのひと、多いねぇ。でもあたしはひかいのなのさっ。時代に逆らってでも推しカプを書くぞ!(笑) (2019年9月23日 8時) (レス) id: b35b5df26e (このIDを非表示/違反報告)
らな(プロフ) - shootingstarhapさん» 予想当たりましたかー!よかったです♪そして第4章が出来上がりましたので、お時間ある時見にきてくださいね。よろしくー! (2019年9月23日 8時) (レス) id: b35b5df26e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:らな | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/isut/ano/  
作成日時:2016年10月15日 6時

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