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失われた幸せ 01 ページ16






お妃さまが
悲しい決意をあらたにした頃




「いのちゃん
ちゃんとお留守番してるかなぁ。」




すっかり暗くなった森の中を
知念は急ぎ足で歩いています




「僕の言い付け守れてたら
たーっくさん誉めてあげなくちゃね。」





ふふふっ…と楽しそうに笑ったその手には
小さな包みがありました





「野イチゴのジャム、喜んでくれるかな。」





仕事のために出かけた町で
白雪姫のために買い求めたお土産です

普段はめったに贅沢をしない知念ですが
姫ぎみの喜ぶ顔が見たくて大奮発したのです





「あ、ドア開けてない!」




出かける時に置いていった
小さな小石が動いていません

ドアを開ければ
ぶつかってしまう場所ですから
これが動いてないと言うことは
白雪姫は知念の言葉を守ったのです




「いのちゃんえらい!
あとは台所の床がキレイなら
言うことなーし!」





ウキウキしながら鍵を開け
部屋に飛び込んだ知念は首をかしげます



暖炉…消えてる

それに、明かりがついてない…




春も深まったとは言え
夜になればまだ冷えます

そのため日中でも火を絶やさずにおくのが
この家の習慣


なのに暖炉に炎は見えず
暗い室内は冷えきっています





「おーい、いのちゃん?
退屈過ぎてお昼寝しちゃったのかな?」




手探りしながら足をすすめ
いつもの場所にあったロウソクに
ポケットから出したマッチで火をつけると…





「どっ、どーしたの!?」





丸く灯った明かりに浮かび上がったのは
床に倒れた白雪姫の姿でした






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ぐるぐる(プロフ) - はぁぁぁ…山田くん幸せになれてよかった!大貴と一緒ならこれから先幸せに暮らせますよね??残されて王様が心配です…続きにハラハラドキドキがたまりません! (2019年10月8日 7時) (レス) id: b11125461f (このIDを非表示/違反報告)
らな(プロフ) - tomo0614qpさん» うんうんうん、ひかいのはお似合いなのです!夢と希望とロマンと萌えがたっぷり!いーよねぇ、ひかいの…ハッ!うっとりしすぎた…すいません!次もよろしくです! (2019年9月23日 8時) (レス) id: b35b5df26e (このIDを非表示/違反報告)
らな(プロフ) - けーままさん» へっへー、かわいいカップルですよねー♪ひかいの大好きなので、二人には速くイチャイチャしてほしいです。つぎは4章、よろしくー! (2019年9月23日 8時) (レス) id: b35b5df26e (このIDを非表示/違反報告)
らな(プロフ) - みるみるみるきーさん» 最近ゆといの推しのひと、多いねぇ。でもあたしはひかいのなのさっ。時代に逆らってでも推しカプを書くぞ!(笑) (2019年9月23日 8時) (レス) id: b35b5df26e (このIDを非表示/違反報告)
らな(プロフ) - shootingstarhapさん» 予想当たりましたかー!よかったです♪そして第4章が出来上がりましたので、お時間ある時見にきてくださいね。よろしくー! (2019年9月23日 8時) (レス) id: b35b5df26e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:らな | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/isut/ano/  
作成日時:2016年10月15日 6時

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