JUMP徒然短編集〜BL version パート2〜

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　さて、こちらは通話を終えた光くん。

　マネージャーさんの車に乗せられて、無事に家までたどり着きました。



「うーっ、つっかれたー！」



　几帳面な彼には珍しく、部屋に入るなり荷物を投げ捨て即座にベッドにダイブします。



「ごはん…作るのだるーい…」



　どうやら食事もとらずに眠る気満々です。
　疲れているのはわかりますが明日も舞台があるのですからこれはちょっと…良くないです。

　光くんもそれをわかっていて、でもどうしても動けずにぐったり枕に顔を埋めていると、ガチャガチャと乱暴に玄関を開ける音がしました。



「おい、ひかる。弁当。」

「う〜？藪、なんでいるの〜？」



　ボケーっと上げた視線の先には、紙袋を下げた藪くんがいます。
　ちなみに中身はちょっと高級な仕出し弁当です。



「なんでもかんでもねぇ。鍵もかけねぇで寝こけやがって。」

「え〜？かけたよぉ…」

「かかってなかったっつの。ほら、起きろ。どーせメシ食ってねーんだろ？これ食え。」

「う〜っ…起きたくないぃ…」



　ダルそうに呻く光くんの腕を引いて無理やりベッドから引きずり出し、椅子に座らせてお茶を入れた藪くんはそのまま向かい側に座りました。



「明日も頑張んなきゃなんねーんだから、食えよ。」

「そーだけど…あんま食欲ないんだよぉ…」

「いーから食え。舞台は体力勝負だぞ。」

「わかってるけどさぁ…」



　ぐにゃぐにゃとよろめきながら不満タラタラな光くんに無理やり割り箸を持たせた藪くんがお弁当の中から玉子焼きをつまみ上げます。



「食わねぇなら、食わせてやろーか？」

「は？」



　ポカンと間抜けに口を開けたところに、藪くんの持ってた玉子焼きが放り込まれました。



「うら、しっかり噛んで飲み込めよ？」

「ほがッ？ふ？ぅがが！？」



　顎を掴まれて無理やり動かされて、玉子焼きをカミカミしながら光くんはプチパニック。
　なのに藪くんはニヤリと笑います。




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※→←たくさんの花を〜yb×hk〜(2018.6 Twitterにて初出)

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