02 ページ34
・
知念の切ない呟きは
誰の耳にも入りません
なぜならそこにいる兵士たちは
初めて見る白雪姫に
興味津々だったからです
“おお、あちらが白雪姫さま…”
“なんと華奢な…”
“豊かな黒髪だなぁ…”
美しい姫の姿は
王子に守られてよく見えません
それでもかいまみえる黒髪や
朝陽を浴びて白く輝く肌に
ざわざわと称賛の声が上がります
それに内心ホクホクしながら
王子は裕翔くんに声をかけました
「裕翔。裏庭に馬車がある。
姫の家族からの贈り物だそうだ。」
「さようですか。
では、部下たちに申し伝えて
大切に運ばせます。」
「よろしく頼む。
それが済んだら、出立を。」
そう答えた王子のために
裕翔くんは馬車の扉を開けました
来るときは馬に乗っていた王子も
姫と共にこの馬車に乗って帰ります
「気をつけて参りますが
道中揺れることもございます。
白雪姫さまにはご不快かもしれませんが…」
「よい。
だが極力揺らさぬよう、ゆっくりな。」
この言葉を言ったのが王子だったので
裕翔くんは“あれ？”と思います
白雪姫に話しかけたつもりだったのに…
「では私は馬車の支度を。
整いましたら
お声を掛けさせていただきます。」
「頼んだぞ。」
言われて馬車を離れながら
裕翔くんはなんとなーく不快です
白雪姫、なんで返事ひとつしないわけ？
王族がたかが近衛兵になんか
声を聞かせてやるもんか、ってこと？
そう言えば顔も見せなかったな…
「ちぇっ…気位高過ぎ。」
「はっ？なにかおっしゃいましたか？」
「あ、いやなんでもない。
裏庭に馬車があるからそちらの手配を。」
「かしこまりました。」
危ない危ない…
イライラしたせいで
うっかり地がでちゃったよ…
確かに美少女っぽい雰囲気はあったけど
あんな気位高くて冷たそうな女の子
光くんには似合わないと思うけどなぁ…
と、まぁ誤解なんですが
裕翔くんの姫に対する第一印象は
かなーりのマイナスから
始まってしまったようです
白雪姫の前途は
どうなってしまうんでしょうか
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 749人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「Hey!Say!JUMP」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
らな(プロフ) - ここまでコメント読みました。いつも応援してくださってありがとうございます。続きも楽しんでもらえるといいな… 第５章でお待ちしてます！ (2019年10月8日 18時) (
レス) id: b35b5df26e (このIDを非表示/違反報告)
かぷれーぜ - 読ませていただきました！3人を魅了させてしまういのちゃんのすごさ！そしてやっぱりらなさんの書くお話はとても素敵です！私は学生で台湾はいけなかったので、ライブレポ嬉しいです。台湾コンサートおつかれさまでした！ (2019年10月7日 23時) (レス) id: ab56c6ec56 (このIDを非表示/違反報告)
marumaru(プロフ) - 読ませていただきました。死んで(眠って)いるだけでも、三人を魅了してしまう白雪姫。目が覚めたらどんな魅力を、発揮するのでしょうね。これからのお話も楽しみにしています。そして、お帰りなさい。ライブレポも読んでみたいです。 (2019年10月7日 20時) (レス) id: 4a9bef1de9 (このIDを非表示/違反報告)
shootingstarhap(プロフ) - 読みました(^^)美人さんは得をしますね…中島さんと�睫擇気鵑琉娶�はごもっともだったのに意見ががらりと変わって…(笑)続きが楽しみです(^^)台湾ライブ楽しめたようで、良かったです(^^)帰り気を付けてくださいね(^^) (2019年10月7日 0時) (レス) id: 29c1b2b83b (このIDを非表示/違反報告)
みつき(プロフ) - こんにちは。snow white、以前読んでいたので再開が嬉しいです！そして斜め上を行く展開で一気に読みました。特に光王子登場からのテンポの良さ、面白さ、最高です！らなさんのオリジナルが読みたいです。楽しみにしています！ (2019年10月5日 16時) (レス) id: 502e5edfb6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：らな
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/isut/ano/
作成日時：2019年9月23日 8時
