snow white〜第５章〜(inoo kei)

How old are you? 01 ページ20

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そして穏やかに夜は過ぎ
爽やかな朝がやって来ます

王子の腕にしっかと抱かれて
ぐっすり眠っていた姫も
ようやくお目覚めの時間です




「いのちゃん、おはよ。」

「んにゅ…おはよぉ…」




仔猫のように自分の胸に
顔を押し付ける姫を見て
王子は朝っぱらからメロメロです

かわいい女の子に甘えられるの
男の子は大好きです




「朝のお支度しようね。
ほら、手伝ってあげるよ。」


「はぁい。」




素直にベッドから抜け出した姫は
トコトコ鏡の前まで歩いて
そこでするん、とドレスを脱ぎました

だってずっと
生まれたお城ではこうしてましたし
知念のところではほぼ毎晩脱がされてたから
朝は裸だったんです


でも王子にしてみれば…



「わっ！わっ！わーーー！
いのちゃんなんで脱いでるのっ！
あっ！高木も裕翔も見たらダメーーー！！」




いやこれ不可抗力だろ…

と思いつつも
高木くんは顔を背け
裕翔くんは両手で目を覆います

けど高木くんは顔を背ける前に
宰相補佐なんかやってる賢い頭脳に
姫のはだかをしっかり焼き付けましたし
裕翔くんは目を隠すふりして
指の隙間からバッチリ見てます





「なんでって？
だって朝のお支度するんでしょ？」


「そ、そーなんだけどねっ。
でも全部脱がなくても…」


「だってお着替えするんでしょ？」


「うぅ…うん、そーなんだけどね…」





目のやり場に困るんだよぉお！

とは、思っていても言えません


姫にそんなつもりがないのに
自分だけがドキドキしてるとか
なんだか恥ずかしい王子なのです



そうだ…
いのちゃんまだ15で、成人してないんだ

だったら少しくらい無防備ってか
“男の子の前ではだかになったらダメ”とか
教わってなくてもおかしくないかも…





「えーっと…
とりあえず、これ…」


「ありがとぉ、ひかる。」





いろいろ自分に言い聞かせながら
シーツで姫を包んだ王子は
お湯で温めたタオルを広げます

そして丁寧にお顔を拭いてあげながら
知念に聞きそびれたことを聞きました





「そう言えばさ。
いのちゃんってお誕生日いつ？」


「６月だよ。２２日。」


「そっかぁ…
こないだ過ぎたばっかりだね。」


「そうなの？」






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