※ ページ24
・
「ふぅ、こんなもんか。」
冷たい水に顔をしかめてた幼なじみが呟いて手を止めた。
「あとは屋上にでも置いて乾かしときゃ、帰りまでには匂わなくなるだろ。」
「ほんとに？帰りも臭いとかヤだからね。」
ブチブチ文句言ってるあたしの靴も取り上げて、幼馴染みはずんどこ昇降口に入ってって、ドコドコ階段を上がってく。
仕方ないからそれについて行ったら、屋上の風は冷たい。
「乾くかなぁ…あと、におい…」
「う〜ん…」
フェンスに立て掛けた靴から、まだあのにおいがする気がしてしまう。
JKがギンナンくさいとか、終わってる…
「あ、俺いーもん持ってる。」
あたしがあんまりにも落ち込んでるからか、幼馴染みは鞄をごそごそし始めた。
「なに？消臭スプレーでも持ってるの？」
「んー、似たようなもん。」
鞄から出てきたのは綺麗なコロンのビンだった。
そういえば最近、いい香りさせてたっけ。
「もったいないけどこれかけとこ。におい薄まるかもしんないし。」
プシュプシュプシュ
自分のスニーカーとあたしの革靴に丁寧にスプレーしたあと、幼馴染みは自分にもコロンかけてる。
服にもにおい、染みてるかもしれないもんね。
「ほら、Aも。」
「えっ？い、いーよ。二人でおんなじ香りとかヘンだよ。」
「なんで？これユニセックスだから女の子でもヘーキだぞ？」
「そ、そうだけど…お揃いのコロンなんてつけてたら誤解されちゃう…」
それでなくても、ママも友達もみーんな“あたしたちはカップル一歩手前”って思い込んでるのに、そんな事したら…
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 192人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「Hey!Say!JUMP」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ﾏﾘﾅ(プロフ) - ぶっきらぼうでも不器用でも実は彼女の事大好きな薮くんの感じがもう最高で鼻血出ます！リアルに想像できるらなさんの天才すぎる物語が大好きです！ (2019年10月25日 4時) (
レス) id: bbedea094b (このIDを非表示/違反報告)
Nayu(プロフ) - 初らなさんがsnow whiteな私です。ここ数日で色々ならなさんのお話にどっぷりハマってます。個人的にはMyDiamondの高木さんが尊い…です。 (2019年10月14日 1時) (レス) id: dde7df5103 (このIDを非表示/違反報告)
なお(プロフ) - らなさんのお話久しぶりに読んでとてもキュンキュンしました！！ (2019年10月14日 0時) (レス) id: 2fc616a0db (このIDを非表示/違反報告)
らな(プロフ) - shootingstarhapさん» ありがとうございます。今回は伊野尾くんにそっくりないとこ、ってことで、普段ならしない言葉を使ったりする慧にぃを書けて楽しかったです。また次も楽しんでもらえるといいな、です。 (2019年10月14日 0時) (レス) id: b35b5df26e (このIDを非表示/違反報告)
shootingstarhap(プロフ) - 読みました！凄く良かったです(^^)この２人のその後の話しも是非読みたいと思いました(^-^)特にベッドドンの所がキュンとしました(^^)また楽しみにお話し待っています(^-^) (2019年10月13日 15時) (レス) id: 29c1b2b83b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：らな
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/isut/ano/
作成日時：2019年6月18日 19時
