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慧にぃが台湾にいる間にあった大好きなアイドルグループの海外公演。
行きたくて行きたくて行きたくてたまんなかったけど、受験生なあたしには金銭的にも時間的にも無理で、だけどこうしてグッズとお写真は手に入ったら嬉しくてたまらない。
「はわわ伊野尾くん…カッコいいよぅ…」
「……盛り上がってんなぁ。そんなポヤっとした男のどこがいーの？」
「ムッ！慧にぃだっておんなじ系統のお顔でしょ！」
「えー？似てるかぁ？」
似てるなんてもんじゃない。
本音を言えば、慧にぃに似てるからあたしは伊野尾くんのファンなのだ。
「うーん…そうか…お前から見ると俺ってこんな感じなのか…」
うん、とうなずくと、慧にぃは「それにしちゃ…」って呟く。
「アイドル伊野尾、にはキャーキャー言う癖に、なんで俺には言わないの？」
言えるかぼけぇ！
つかそもそもおヌシのほーがあたしのこと女の子扱いしてくれてないでしょ！
とは、思っても言えない乙女心。
「だって慧にぃ、お顔は似てるけど伊野尾くんじゃないもん。」
「ふむ…なるほど。」
納得、って顔をしてるおにぃに、お母さんが笑いながら言う。
「ちょっと慧くん。そこで諦めないでアイドルっぽくAにお説教でもしてくれない？」
「は？お説教ですか？」
「そうよー。この子ったらアイドルにばっかり夢中で…しかも近ごろ冬のコンサートが決まったとかでソワソワしてお勉強が手につかないみたいなの。」
「だっ…だって台湾行けなかったからドームは行きたいんだもんっ！当落が出るまで落ち着かないんだもんっ！」
「……って言い張るのよ。コンサートなんて受験終わってから行けばいいのにねぇ。」
「“推しは推せる時に推せ”って名言知らないのっ？会えるチャンスに会いたいんだってばぁ！」
言い争ってるあたしとお母さんの横で、ペラペラとパンフをめくった慧にぃが「よし」ってうなずく。
「Aちゃん。」
「はい？」
人生初、慧にぃからちゃん呼びされてポカンとしてると、ニッコリ微笑み前髪を軽くかきあげる。
「俺に会いたいって言ってくれてるのは嬉しいけど、学生の本文は勉強だろぉ？だからさ…」
見事なアイドルスマイルをキめて、慧にぃが甘く囁く。
「今はちゃんとオベンキョしなさい。」
コテン、とかしげたその首の角度！！
似すぎてますからぁ！
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ﾏﾘﾅ(プロフ) - ぶっきらぼうでも不器用でも実は彼女の事大好きな薮くんの感じがもう最高で鼻血出ます！リアルに想像できるらなさんの天才すぎる物語が大好きです！ (2019年10月25日 4時) (
レス) id: bbedea094b (このIDを非表示/違反報告)
Nayu(プロフ) - 初らなさんがsnow whiteな私です。ここ数日で色々ならなさんのお話にどっぷりハマってます。個人的にはMyDiamondの高木さんが尊い…です。 (2019年10月14日 1時) (レス) id: dde7df5103 (このIDを非表示/違反報告)
なお(プロフ) - らなさんのお話久しぶりに読んでとてもキュンキュンしました！！ (2019年10月14日 0時) (レス) id: 2fc616a0db (このIDを非表示/違反報告)
らな(プロフ) - shootingstarhapさん» ありがとうございます。今回は伊野尾くんにそっくりないとこ、ってことで、普段ならしない言葉を使ったりする慧にぃを書けて楽しかったです。また次も楽しんでもらえるといいな、です。 (2019年10月14日 0時) (レス) id: b35b5df26e (このIDを非表示/違反報告)
shootingstarhap(プロフ) - 読みました！凄く良かったです(^^)この２人のその後の話しも是非読みたいと思いました(^-^)特にベッドドンの所がキュンとしました(^^)また楽しみにお話し待っています(^-^) (2019年10月13日 15時) (レス) id: 29c1b2b83b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らな
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/isut/ano/
作成日時：2019年6月18日 19時
