僕たちからキミヘ〜JUMP名曲恋物語〜パート1

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ハゲそうなくらい悩んでも
夏休みは問答無用で近づいてくる

そんな中、一枚の紙が先生から配られた








「進路希望、もー書いた？」





今日の話題はこれに決まりだ

高二の夏ともなれば
志望校はほぼ決まってるはず


同じ大学にはならないと思うけど
彼女の行きたい大学が知りたかった





「有岡くんはどこに行くの？」


「んとね、××大学の医学部。」





塾でも学校でも頑張ってるから
成績はそこそこいい

うちの学校は進学校で
受験体制もしっかりしてるから
たぶん現役合格できると思う





「僕ね…子供のころ、
ヒーローになりたかったんだよね。」





笑われるかな…

でも、聞いて欲しい





「僕の名前はお兄ちゃんがくれたんだ。」





テレビの『戦隊もの』が大好きだった
僕のお兄ちゃん

ハマってたヒーローの名前を
僕につけてくれた





「二人でヒーローになって
『悪の組織をやっつけよーぜ』って
約束してたんだけど…」





僕が小学四年生のときの冬

お兄ちゃんは突然倒れた



何万人に一人の難病で
わずか半年もたたずに天国へ行ってしまった





「知ってるよ…」


「えっ？」




優しい微笑みを浮かべた彼女が立ち止まる

そこはちょうど、僕らの別れ道だった





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