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囁きにゾワッと鳥肌がたって慌てて離れた俺に向けられるいたずらめいた瞳。
このやろ…わざとか…！
「ごめんごめん。でもこうでもしないと、しちゃいそうなんだもん。」
「な、なにをだよっ！」
「ん〜？濃厚接触。いのちゃん可愛くて。」
「ばっ、バカか！30男に可愛いとか言うなっ！」
「え〜？可愛いよ。もう大好き。」
「ふざけんなバカっ！」
繋いでた手を振り払って「もう帰れ！」と言えば、ほんの少し下がる眉毛。
なんだよ俺よりお前の方がよっぽど…
「…………そんな顔するなって。ほら。」
「ん…」
前髪を払い額に口付けると眉毛が上がる。
こんな…マスク越しのキスでも嬉しそうにしてるのとか反則だろ…
「いのちゃん…もっかい…」
「はいはい。」
「もっと…」
「わかったよ…つか、お前もしろ。」
「うん…」
布切れ隔てて額に、頬に。
瞼にも鼻の頭にもキスしてキスされて近距離で見つめあう。
「いのちゃんの目、キレイ…」
「ばぁか…」
最後に一度だけ、マスクをしたまんま唇を重ねた。
いつもなら感じる吐息が無くて、息止めてんのか〜って思ったら笑えてくる。
そこまでして(罹ってない)コロナを俺にうつしたくないんだな、お前。
「えっと…そんじゃ、帰るね。」
名残惜しそうにシートベルトをした姿に片手を上げた。
引き留めたい気持ちはあるけどそれをするのはこいつの気持ちを無にすることに繋がるから我慢する。
「また来てもいい？」
「また来いよ。」
ふたつの声が重なって、目を見開いてから揃って笑った。
会いたいんだよな、お互いに。
「待ってる。」
「うん。」
キュルキュルとエンジンがかかって、車が動き出す寸前。
「愛してるよ、ひかる。」
「え？なに？聞こえなかった。」
呟きは届かなかったみたいだけどそれでいい。
最初から聞かせるつもりはなくて、ただ言いたかっただけだから。
「なんでもない。気を付けて帰れよ、って言っただけだ。」
「そう？うん、ありがとう。」
首をかしげた角度も可愛い。
会いたかった。
会えてよかった。
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ぐるぐる(プロフ) - えぇっ！！らなさんのお話がupされてる！！私の大好きなひかいのちゃん。すっごく嬉しいです。緊急事態宣言は解除されたけど、まだまだ自粛しないといけない事いっぱいですよね……私もひかいのちゃんを見習って出来るだけの自粛は続けていきます！ (2020年6月8日 22時) (
レス) id: b11125461f (このIDを非表示/違反報告)
みるみるみるきー(プロフ) - うれしぃ。ひかいの。 (2020年6月2日 19時) (レス) id: a47283bf22 (このIDを非表示/違反報告)
shootingstarhap(プロフ) - らなさん、お久しぶりです。私は仕事上、働かなければならず、忙しなかったです…。久しぶりにらなさんの新しいお話しを読みました。いつも癒しをありがとうございます。改めて気を引き締めてこの事態を乗り越えようと思いました。らなさんもお気を付けてくださいね。 (2020年6月2日 17時) (レス) id: 29c1b2b83b (このIDを非表示/違反報告)
ぐるぐる(プロフ) - やぶさん……とんでもなくド変態(笑)汗が好物なんて……良い！(笑)相変わらず激かわな知念ちゃん(o´艸`)幸せな休日になれたかな〜^^？ (2019年9月13日 23時) (レス) id: b11125461f (このIDを非表示/違反報告)
らな(プロフ) - みるみるみるきーさん» おお、そんなに喜んでもらえるとなにやらテレるな(笑)再録面倒だと思ってたけど、みるちゃんのためにも頑張るね♪ (2019年8月17日 23時) (レス) id: b35b5df26e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らな
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/isut/ano/
作成日時：2019年3月30日 16時
