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「片想いって…どうして…」
誤解だった、なにもかも。
俺はそれを理解できたけどこの人はまだわかってない。
「俺が“好きだ”って言ったとき、伊野ちゃん、何て言った?」
「えっと…嬉しくて……確か、“ありがと”って…」
「そうだよね。でも、普通告白の返事ってそれになる?」
「へ?違う…もんなの?」
うん、と頷くと、伊野ちゃんは首を傾けた。
「じゃあさ、裕翔がコクられたら何て言うの?」
「ん〜、“俺も好きだよ”とか…とにかく“ありがと”だけじゃ終わらないよ。」
ふーん…とか呟いて、それからハッとしたように目を見開く。
気づいてくれたみたいだ。
「ねぇ!そしたら裕翔の中では俺たちって付き合ってなかったの!?」
「うん、その通り。いくら好きでも付き合って無いのにキスとかできないよ。」
“ほえ〜”とか気の抜けるような声をあげてるその唇に、チュッとキスをする。
もう恋人なんだからいいよね。
「ってわけで、誤解は解けた?」
「〜〜〜っ、解けたっ!」
飛び跳ねるように俺の首にしがみつく。
身長差そこまでじゃないのにこーゆーことしちゃうとこがあざと可愛い。
「じゃ、早速だけど伊野ちゃんの部屋行く?それとも俺の部屋?」
「え?」
「触りたくて触ってほしくて…って言ってたじゃん。俺もおんなじなんだけどな。」
「えっ、えええ〜っ?」
真っ赤になって慌ててる。
あんなに誘ってた癖になにこの反応。
「あのさ…ゆーと…」
ボソボソ…って声を聞き漏らさないように顔を近付けると、耳に吐息がかかる。
「ハジメテって痛いらしーけど…俺、明日の仕事大丈夫かなぁ…」
「!!」
今度はこっちが赤くなる番だ。
いきなりそこまで考えてないってば。
「裕翔?」
心配そうに俺を見つめるから、安心させたくて微笑んだ。
「ハジメテはまだ先でいいよ。今夜は抱きしめて眠らせて。」
「え?そんだけでいーの?」
「や、伊野ちゃんが許してくれるなら、もーチョイ…したいかなぁ?」
「………うん。」
ちょっぴり目を反らして頷くの、めためた可愛い。
「好きだよ、伊野ちゃん。」
「うん、ありがと。……じゃなかった!俺も好き!」
不器用な恋人。
でも可愛い、俺の大切な人。
これからはずっとその言葉を聞かせてくれるよね。
大好きだよ…伊野ちゃん…
・END・
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ぐるぐる(プロフ) - 落下回避。たかきくんヤキモチ妬いちゃってたんですね〜!いいぞ!もっと妬いちゃえ(笑)あっちでもこっちでもイチャラブなジャンプちゃん(o´艸`)安定の裕翔くんも好きです(笑) (2019年9月7日 0時) (レス) id: b11125461f (このIDを非表示/違反報告)
ぐるぐる(プロフ) - やまいのちゃん。この2人は美しすぎて…会えない時や顔が見えないから素直に言える言葉ってありますよね(^-^)こんなにストレートに愛を囁かれたいです(o´艸`) (2019年9月6日 23時) (レス) id: b11125461f (このIDを非表示/違反報告)
ぐるぐる(プロフ) - タバコを吸う2人がすごく大人に感じました本当に有り得そうな情景で、この2人はきっとこの関係が続くのかな〜と思いました。 (2019年9月6日 23時) (レス) id: b11125461f (このIDを非表示/違反報告)
らな(プロフ) - みるみるみるきーさん» どのお話しだよ!そーゆーのは早く言わないといつまでも載らないぞっ!(笑) (2019年9月1日 12時) (レス) id: b35b5df26e (このIDを非表示/違反報告)
らな(プロフ) - shootingstarhapさん» いつもながらのご来場ありがとう( ´∀`)古いのはほーんと恥ずかしいんですよ、いまでも下手くそなのにさらに…なもんで(笑)でも、楽しみにしてくれてるって聞くと頑張るパワーになるのですよ。また次もヨロシクです♪ (2019年9月1日 12時) (レス) id: b35b5df26e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:らな | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/isut/ano/
作成日時:2019年4月29日 19時