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・
ー side 慧 ー
結局誰も逆らえず
知念は藪の家に泊まって行くことになった
確かにいまの藪には
どんな薬よりも知念の笑顔が効くだろうけど
この流れは…マズイだろ
「はぁ…」
高木と並んで藪の家を出て
俺は深くため息をついた
ここんとこため息だらけでうんざりする
「伊野尾くん。
そのため息、どーゆー意味？」
「えっ？それはその…」
「もし、俺のことを気にしてるなら
ため息つかなくていいよ。」
「高木…？」
今夜、知念と藪がどうこうなるとは
さすがの俺も思ってない
まだ気づいたばかりの気持ちをもて余してる藪と
それにすら気づいてない知念が
わずか一晩でくっつくとは考えられない
だけどこれは
あの二人にとって
大きなきっかけになりかねないのに…
「伊野尾くんはさ
“味方しない”とか言いつつ
俺寄りだよね、きっと。」
「……そんなことない。」
「あるよ。
だけどそれは知念のためだよね。絶対。」
「だからそんなことないって…」
藪と高木
二人を比べてしまえば
恋人として優秀なのは圧倒的に高木だ
優しく、誠実で思いやり深くて
藪よりずっと大人な男
「…ごめん、嘘だ。
俺は知念のために、お前に勝ってほしかった。」
「…あはっ、ありがと。」
少し照れたような
はにかんだ笑顔を浮かべた高木は
次の瞬間口元を歪めた
「でもそれは、伊野尾くんの評価だ。
知念にとっての一番は藪くんなんだよ。」
「おい、高木…」
「違うとは言わせない。
だって伊野尾くんも見ただろ？
あのときの知念の必死な顔。」
「………ああ、見たよ。」
崩れ落ちた藪に向かって
何度も何度も呼び掛けてた知念
あのときのあの眼差しには
特別な何かがあった
「まだ気づいてないうちに
こっちを向いてもらえたら…って思ってた。」
「うん…」
「でもそれは無理なんだ。
あのコの心の真ん中には
もうとっくに藪くんが住んでる。」
「そう…なんだろうな…」
わかってたのに
それでも俺は
高木と上手くいってくれれば…って思ってた
だけど…あきらめるしかないか…
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らな(プロフ) - えりささん» 最終的にはハッピーになる予定ですが、紆余曲折がないとつまんないでしょ？(笑)つか男の子同士の恋なんだから“好きだ”“僕も”なんて簡単にはいきません。Sなえりささんにも楽しんでもらえるように頑張りまーす！ (2017年8月18日 15時) (
レス) id: 532a8b6179 (このIDを非表示/違反報告)
らな(プロフ) - kkmamaさん» こんにちは。ゆーやんはイイ男ですよぉ。優しくクールなナイスガイで、恋人にするならあたしは彼がいーです！(と言いつつ、あたしは山担・笑)そんな彼を泣かせてまでの選択ですから、二人には幸せになってほしいな。てか、なる予定です。今後もよろしくお願いします！ (2017年8月18日 15時) (レス) id: 532a8b6179 (このIDを非表示/違反報告)
らな(プロフ) - とらさん» コメントありがとうございます。かわいいちねねとそれに翻弄されるやぶぅが大好きなので、このお話を書くのは楽しいです。これからも色々ありますが、とらさんにも楽しんでいただけるように頑張りますね。 (2017年8月18日 15時) (レス) id: 532a8b6179 (このIDを非表示/違反報告)
えりさ(プロフ) - かわい〜♪あら、まだﾊｯﾋﾟｰｴﾝﾄﾞじゃないんですね。楽しみ♪（私はドSなんでしょうか）らなさんのペースで、お待ちしておりますm(__)m (2017年8月12日 9時) (レス) id: 9fe576a59c (このIDを非表示/違反報告)
kkmama(プロフ) - らなさん、こんばんは。私は知念くんが好きなのですが、このお話ではゆーやんがたまらないです!!まだまだ波乱がありそうな…更新楽しみにしてます!!コメントから元気ならなさんが感じられて安心しました。まだまだ暑い日が続きますのでお身体ご自愛くださいませ。 (2017年8月10日 21時) (レス) id: 66e864ee80 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らな
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/isut/ano/
作成日時：2017年3月25日 11時
