JUMP短編集〜十人十色の恋レシピ 5〜

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ワクワクしながら一日をすごして
夕方になったらチャイムが鳴った




「これ、おみやげ。」


「ありがと！いーい香り！」




鼻をくすぐるのはコーヒーの香り

それを抱きしめながら
あたしはキッチンへ急ぐ



「食後に入れるね。
今日はハンバーグ作ったんだよぉ。」




久しぶりに彼に会えたことが嬉しくて
あたしはウキウキしてた

一日頑張ってきた大好きなひとに
早く美味しいものを食べさせてあげたい




「ねぇA…お願いがあるんだけど…」


「なぁに？」




ハンバーグの焼き加減が気になって
振り返らずにいたら
優しい腕があたしを抱き寄せる




「大貴？」


「あのさ…」




見上げてみたら
ちょっと照れくさそうなかわいい笑顔

こんな表情(かお)、あたし大好き！




「…これからは電話じゃなくて
Aの煎れてくれた
コーヒーの香りで起こしてくれないかな…？」





うっとりしてたら
思いもかけないお願いをされてしまった





「えっと…おうちに通えったてこと？
早起きする日、毎回？」





それは無理だよ…
あたしだって仕事してるもん


そぉ言おうとしたら
ツルツルのほっぺたがぷくっとふくらむ






「…ニブチン！通うんじゃなくて
一緒に暮らそうっていってるの！」


「それって…同棲？」


「なんでだよ！プロポーズだってば！」






わめいたカレの胸から顔をあげて
あたしは思いっきりうなずいた





「起こしてあげる！
毎日美味しいコーヒー飲ませてあげるから！」





嬉しくって泣きそう！

夢みたいに幸せ！






「…うん。よろしくね。」






大貴も幸せそうに微笑んで
それから優しくキスしてくれる

触れ合うだけだった口付けは
段々深くなっていって…






「…あれ？なんか焦げ臭くない…？」


「わっ！ハンバーグ！」





あわてて裏返したハンバーグは
真っ黒になっちゃってて
あたしたちは大笑いした






・



END



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《大貴くんより一言》



Aのハンバーグは
焦げちゃってもおいしかったよ

うん、三ッ星あげちゃう！




だからさ、僕にもお星さま…


ちょうだい？




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