帰宅 ページ35
どこに遊びに行きたい、あれをしたい、これを食べたい、何が好き、何が嫌い。
そんな他愛もないことを時間が経つのを忘れてたくさん語り合った。
帰り際に職員室に寄り、ヒーロー名を書いた紙を提出してからミッドナイト先生に三穂のヒーローネームは何だったのか聞いてみると、
「ギョニソ」
だったとのこと。
言うまでもなく、もちろんやり直しだ。
考えればわかるだろうに、何がしたかったんだアイツ。
「ギョニソってなんだ」
「マジかよ轟くん」
魚をソーセージにしたやつだよ、と、噛み砕きすぎてもはや跡形もない程の説明をすると、轟くんわかったような、わかっていないような曖昧な様子で頷いた。
多分わかってないんだろうな。
そして2人で帰路につく。
「一先ずは職場体験と、轟くんの仮免試験、だね」
「だな」
さっき聞いたばっかりだけど、仮免試験、ってもうだいぶ私遅れてるよなー追いつけるか？いや無理ゲー。
そもそも個性の使い方にだって慣れてないんだもん。
そんな奴が仮免って…ど素人が何ほざいてんだ、と自分を殴って自制する。
「さあ轟くんも一緒に私を殴って！」
「いや出来ねえよ」
「優しい」
何このスパダリ感。
さすが轟くん、俺たちに言えないことを平然と言ってのける、ソコにシビれる憧れるゥ！
って言ってくれる通行人AとBは居ないんですか。
…居ないんですね。
「…なあ、家、着いたぞ」
「ハッ、う、ウンッ？ありがとうッ？」
「声裏返ってるぞ」
別にシビあこ(シビれる憧れる)に夢見てるとかじゃあないんだ、それでボケってしてたわけじゃあないんだ。
心の中で言い訳しながら私は自宅の門に手を掛ける。
「じゃあ、今日もお見送りありがとう、手間かけさせてすいません」
「俺の好きでやってるから、気にしないでいい」
「はあー、イケメンだなこのヤロー」
実はこのやり取り、ほとんど毎日やってる。
それを三穂に言ったら、ただれろって言われたけど、
ただれてたまるか、で返してやりましたよ(ドヤドヤァ)
「…じゃあまた明日な」
「うん、また明日」
名残惜しそうな顔をしながらも、僅かに微笑みを浮かべる轟くんに、私も笑みを返す。
踵を返した轟くんが見えなくなるまで、私はこっそりとその背中を見つめ続けた。
続く
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玲音 - 可愛いかよっ…ｳﾞｯ(心肺停止) (2018年7月9日 2時) (
レス) id: 89de5cc263 (このIDを非表示/違反報告)
山田中 - 紫苑さん» そうですよね、やっぱりお風呂って言えばluckyスケベですよね。縁はないんですけどね。好きです。 (2018年7月8日 14時) (レス) id: 516ccbe87e (このIDを非表示/違反報告)
紫苑(プロフ) - セコム轟っょぃ。洸太くんこっち落ちてきたってことは…お察しですよね(ﾆﾔﾆﾔ (2018年7月8日 3時) (レス) id: 3603310884 (このIDを非表示/違反報告)
鈴木美妃(プロフ) - 山田中さん» はい。更新楽しみに待ってます。 (2018年5月12日 8時) (レス) id: 20aecf2dbb (このIDを非表示/違反報告)
山田中 - 鈴木美妃さん» ありがとうございます！とても励みになります…嬉しいです。最近忙しくてなかなか更新できなかったのですが頑張りますね！ (2018年5月12日 8時) (レス) id: 24db06f8bc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：山田中 | 作成日時：2018年5月3日 23時
