40． ページ40
40．
.
ｶﾞﾁｬｯ
「た、ただいm、」
聡「Aっ！？」(ダダダッ)
「あっ、お兄ちゃんごめんね、何も連絡しないで、」
聡「……心配させんなよっ！！」
「…っ！」(ﾋﾞｸｯ)
聡「………ちゃんと連絡しろよ…
また昔みたいなことあったのかと思うだろ…っ」
「〜〜〜っっ…ごめん、なさい。」
聡「…何も無くてよかった…まじで……。」
久しぶりにお兄ちゃんが声を荒らげるのを聞いた。
めったに怒ったりしないから、。
無責任なことをしてしまった……。
聡「あのなA、合わせたい人がいるんだけど」
「……うんっ。」
あの女の人だよねっ、
ちゃんと受け止めないと。
ｶﾁｬｯ
女「あっ、こんにちは。｣
「こ、んにちは…。」
聡「今俺と付き合ってる人なんだけど、…」
………それからあんまり記憶がない。
彼女の名前はマイコさんってこと。
来月結婚すること。
引っ越すこと。
このことだけは覚えてる。
一緒にご飯食べても味なんてしないし、
笑うのだって上手にできたかわかんない。
なんかもう、ずぅっと辛かった。
.
聡「A……
Aっ、？｣
「あっ、え？」
聡「どした？ぼーっとして(笑)」
「あぁいや、何でもないよ(笑)」
マイコさんは明日仕事があるからと言って帰っていった。
「わたし、自分ん家かえるね」
聡「え？なんで？夏休み終わるまでいないの？」
「うーん、友達からの誘いずっと断ってたし、そろそろ遊びたいな〜と思って」
うそ、。
友達なんていないのに。
聡「そっか、寂しいな(笑)」
私がいじめられてることはお兄ちゃんには言ってない。
また心配させちゃうから……。
「うそー心こもってないじゃん(笑)」
それなのに
何も知らないお兄ちゃんに、
聡「ほんとほんと(笑)病気すんなよっ、看病してくれる人いないんだから。」
気づいてほしいって
「はぁ〜い」
思ってしまってる弱い自分が、
いちばん惨めだ。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 215人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ろっくん | 作成日時：2017年10月21日 21時
