能ある鷹は彼女を隠す【usss】

仕掛けられた罠が11個 ページ12

志麻目線

し「可愛いお嬢さん？」

『………な、なんで、』

七珠を壁に追いやった

し「ノコノコ俺らついてきたのはそっちやろ？」

七珠は睨んでこっちを見た

『は？…母様達に手を出さないって言って条件を呑んだのはそっちも同じでしょ』

七珠は強く言い返した

し「まぁ、そうやな…でも、俺らが"α"だって知ってるのにも関わらず屋敷に連れ込んだのは誰の親だっけなぁ〜」

『…それとこれとは、』

し「七珠……これ言い返せないん？もしかして事実やから？」

少しやり過ぎたなと思い七珠に手を伸ばしたその時…

ﾊﾟﾁﾝ

『事実‪に目を向けることが大切なの？』

七珠は俺の手を振りほどいてそう言った

『苦しくて逃げたいと思っちゃ駄目なの？これ以上自分を苦しめたっていい事がない…自分で自分の首を絞めてるのと同じだよ』

『馬鹿な私でも分かります』なんて言った

し「…七珠は自分の事馬鹿だと思っとるん？」

『そうですよ、よくダウンな考え方をする時点でバカです………いいえ、ただ相手にして欲しい人間なんですよ…きっと』

し「そっか、」

七珠は何処か寂しそうな顔をしていた

『これがきっと最善策なんだよね……』

し「は？何がや？言うてみ？」

ﾎﾞｿｯと聞こえた声…何が最善策なん？

『は、いえ、別に何も…………あっそう言えば…！』

七珠は焦った様に話を逸らそうとした

し「七珠………命令や言え」

『…………わかりました、』

諦めたのか渋々話し始めた

『ヒートがあるのは知ってますよね？まず、それのせいで1週間動けなくなります…その所為でフェロモンが出ますよね？それがα、男女関係なく惹き付けちゃって大変なんです』

…要は蘭がそのフェロモンに惹き付けられた…そういう事やな？

し「なら…………番になればええやん、そしたらフェロモンなんか他の奴にあてられんし、そのフェロモンは俺らだけが分かる様になるで？」

『そっか、そっちのが安全もんね…』

七珠は意を決して口を開いた









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『私を浦田さん達の番にして下さい』

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