沈黙の15分 33 ページ48
コナン「留守番は2人だけ。まさかダムが爆発されるなんて思ってもないだろう」
歩美「そんなことしたら村が!!」
「だから山尾さんよりも
先にダムに行かなきゃならないの」
冬馬「見て!!明かりが！！」
冬馬くんが指差すところには
明かりがさしている出口があった。
外に出た後、
一番近道になる放流管を通っている私達。
歩美「氷川さんを殺害したのも…」
私の腕に抱き付いている歩美ちゃんが
不安そうに聞いた。
コナン「あぁ。山尾さんだ。彼には計画を進めるうえで障害が2つあった」
「その一つ目が氷川さん。村の分校の同級生で、保健の調査員でもあった氷川さんは山尾さんを宝石強盗の犯人だと突き止めてしまい、分け前を貰う事を条件に犯行への協力を申し出た。」
コナン「だから山尾さんは了解したフリをして、ダムの爆破の前に氷川さんを殺害すると考えたとしたら話は通る。氷川さんが山尾さんをただ単に恐喝してたようには見えなかったからな。そして、サム爆破と氷川さん殺害の両方の罪を被ってもらうのにうってつけの人物が武藤さんだったってわけさ」
「「えっ!?」」
「故郷を売った氷川さんを恨み、ダム建設を憎んでた武藤さんの犯行とする…。
私も確かにそう思うけど、どう言いくるめて氷川さんをあの場所へ連れて来たの?」
コナン「まぁ、これは推測だが…山尾「俺達の計画を嗅ぎつけたらしく、会って話をしたいと言って来た。場合によっては先に始末するしかないだろう」とでも言って、氷川さんをその気にさせたんだろな」
「だから2人は人目につかない沢と雪原を…」
コナン「多分な…。
そして、もう一つの障害は、記念式典に都知事が出席するってこと。都知事が来れば、
当然多くのマスコミも殺到する。基地局の爆破で固定電話と携帯が使えなくしても、ダムの決壊が外に出るのは逃れれない」
「村を沈ませても、その後宝石を探す時間が必要だった。そういう事か」
コナン「そこへ、都知事が村へ来させないためと爆弾のテストを兼ねてトンネルを爆破したんだよ。ただ、冬馬さんの意識が戻ったのは全くの計算外だったんだ。たまたま冬馬さんが事件当日の記憶をなくしていたおかげで、一安心したけどダイヤモンドダストをきっかえに記憶が戻りそうになったから、お前達と一緒に始末しようと考えたんだ」
コナンが顔を歪めて言った。
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作者名：ななみん | 作成日時：2020年12月17日 15時
