沈黙の15分 29 ページ44
「こんにちは!」
コナン「お姉さん、
冬馬さんの同級生の人だよね?
冬馬さんに会いに来たの?」
『見せたいものがあって来てみたんだけど、留守みたいで』
「見せたいものってなになの?」
子供っぽく聞いてみると、
少し驚いた顔をした。
コナン「これ8年前の画像みたいだね」
冬馬くんのお友達のお姉さんが
見せてくれたのは、
冬馬くんとそのお友達が写ってる写真。
『ちょうど、今で8年前ぐらいかな』
「ここって学校だよね?」
『えぇ』
「学校に行くときもさげてたんだね」
『そう。
冬馬くんのトレードマークだったからね。 外に出るときはいつもね』
「そっか」
じゃあ、双眼鏡を持ってるからって白鳥を見に行ったわけじゃない、ってことか。
コナンが捲ったのは一枚の紙。
『あ、それは冬馬くんが私に書いてくれた絵なのよ。ほんとにクロのこと可愛がってたのね…。その絵と、写真を見せて冬馬くんと
話してみようと思ったんだけどね。
余計苦しめちゃうかな?』
そう言って恥ずかしそうに笑うお姉さんに
首を振ってみせる。
自分の事を心配してくれるなんて、
贅沢な事はないんだから。
『その絵がどうかしたの?』
お姉さんがそう声をかけたのは隣で難しそうな顔をして絵をみていたコナン。
コナン「あ、ううん!!
見せてくれてありがとう!ほら、いくぞ」
コナンはぐいっと私の手を引っ張って
お姉さんに手を振りながら走る。
『走ると危ないわよ〜』
コナン「うわっ…」
「へ……」
案の定コナンは、手を握られている私を
巻き込んでまで盛大に転んだ。
「きゃぁ！！…もう!私と変わんないじゃん!」
コナン「わりぃって!」
笑いながらそういうコナン。
「どうするの?」
コナン「俺は気になる事を調べてくるから…お前はここで待ってろ」
「分かった」
頷くと、
すぐさま走ってコナンは中に入っていった。
そーいえば、
冬馬くんはどうしてダイヤモンドダストを見て、記憶の扉がこじ開けられそうになったんだ?
「皆大丈夫かな…」
また迷子になってなきゃいいけど…。
「あれ?」
どうしてあの人…
それに元太の宝石って言葉…。
もしかして、
みずきさんの妹は車で…。
「冬馬くんはそれに関係している?」
そう呟いたとき、
ﾊﾞｧﾝ!
爆発音が聞こえた。
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作者名：ななみん | 作成日時：2020年12月17日 15時
