沈黙の15分 28 ページ43
光彦「あれ、
冬馬くんじゃないでしょうか…!?」
あの後、
照れながら歩いていると、冬馬くんらしき人が座り込んでいるのを見えた。
「とーまくん!どうしたの?」
後ろからそう声をかける。
そのとき少し目に入ったのが、
「クロのお墓…?」
園子「クロって8年前冬馬くんを見つけた…」
そっか…。
冬馬くんを見つけることができたほどの
年なら8年もたてば亡くなってるはず。
冬美「冬馬!!
なにしてるの、こんなところで!」
冬美さんがそういいながらこっちに来た。
冬美「どうして、
何も言わずに出て行ったの!」
怖い顔で冬馬くんにそう叫ぶ。
冬馬「どうしてなの!?
僕、どうしてこうなっちゃったの!?
わかんないよ、友達はみんな知らない人だしクロは死んじゃったし…僕、どうしたらいいかわかんないよ」
泣きながらそう叫ぶ。
博士「無理もないのぉ…。
体15歳でも心の中は7歳のままだからなぁ。
現実を理解するのは難しいじゃろ」
哀「…まるで私達の逆ね」
哀がボソりと呟いた。
「わぁぁ」
歩美「見てっ!雪がキラキラ光ってる!」
博士「これは雪ではなく…」
「ダイヤモンドダストだよね?」
哀「えぇ…」
凄く凄く私には思い出のある…情景だ。
昔…最後の最後に出かけた家族旅行。
「冬馬くんと冬美さんも一緒にみようよ!
こういうのは、家族とみるのが一番幸せなんだから!」
笑いながらいうと、冬馬くんと冬美さんが
顔を上げる。
元太「すげぇだろ。お宝だぜ」
確かに見る人の環境によっては
お宝に思えるだろう。
私だってその1人なんだから。
冬馬くんを見ると、
苦しそうに頭を抑え始めた。
もしかして。
前の記憶の中で似たような奇跡を見た…?
哀「貴方がダイヤモンドダストのことを知ってるなんて意外ね。知らないと思ってたわ」
「あー…。小さい頃ね。
家族で出かけたときに見たの。皆で一緒に」
笑って見せながら言うと、
気まずそうな顔を哀はする。
笑えてなかったのかな??
マフラーに顔を埋めながら考えると、
ぽんっと頭に何かが乗ったような気がする。
「コナン…?」
さっきの事があって目が合わせられない。
ちらっと見てみると、
コナンは微笑みながらこちらを見ていた。
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作者名:ななみん | 作成日時:2020年12月17日 15時