沈黙の15分 18 ページ33
武藤「冬美の息子である冬馬は、8年前のある朝、元の村から程近い崖下の沢へ転落して気を失ってる所を発見されたんです。すぐに冬馬は麓の病院に運ばれ一命は取り止めたんですが、その日以来意識が戻らないまま8年が」
蘭「8年!?」
武藤「その日はちょうど山尾がひき逃げ事件を起こした日で」
コナン「同じ日なの?」
武藤「あぁ、のんびりとした平和そのものの村で、同じ日に2つの大きな事件が起きた日なんて、村中大騒ぎだったんだ」
武藤さんの話を聞いてる時、武藤さんの隣の隣の隣に立ってる氷川さんと山尾さんが目に入った。氷川さんの表情は笑っているようにも見える。
好きじゃないなぁあの人。
どちらかというと嫌いな人。
武藤「見つけてくれたのは、冬馬が可愛がっていた隣の家の犬でした」
阿笠「その時冬美さんと御主人は?」
武藤「彼女は未婚の母なんです。冬美は当時勤務していた病院に急患がはいったとかで呼ばれて…」
園子「おじいちゃんやおばあちゃんは、居ないんですか?」
武藤「えぇ冬美の両親は昔雪崩にあって…」
「死んじゃったの…?」
歩美/元太/光彦「「「えぇ!?」」」
武藤「発見されたのが雪崩にあってから30分後で、もう15分早ければ助かったかもしれない、って…」
博士「うむ。雪崩に巻き込まれた場合タイムリミットは役15分と言うからな」
光彦「15分ですか?」
博士「その15分が生死をわけるんだ」
歩美「15分じゃ短いね」
中々話に入ってこないコナンの肩を叩くと、驚いた表情で振り返った。
コナン「なんだ?」
「なんかずっと氷川さん達の方見てたから…」
コナン「別になんでもねぇよ」
病院の先生たちが出て行ったあと、
皆で冬美さんの方に行く。
みずき「どうだった冬美」
冬美「あ、みずきと武藤君…。
冬馬の体に異変はないって」
武藤「そうか」
冬美「ただ心がね。
崖から落ちたときの記憶がないのよ。
だからなんで自分が8年間も眠り続けていたのか、理解できないみたいなの」
一部的な記憶喪失。
事故で崖から落ちて、
そうなるのかな?体が思い出すのを拒否するほどのなにかがあったとか？
隣のコナンを見ると、同じく難しそうな顔をしていた。
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作者名：ななみん | 作成日時：2020年12月17日 15時
