業火の向日葵 27 ページ13
ボールを射疾すればこいつをどけられるかもしれねぇが、水没を防ぐことにはならねぇ!
コナン「そうか!水没か!」
これだけの水が流れ込むってことは…
ここは既に湖の水位より下にあるって事だ。
ってことは、
この花火ボールで崩落の順序を狂わせれば、圧力のバランスが崩れ一気に湖に……!
ベルトのボタンをイジリボールを出した。
そして瓦礫を出し、霊夢の手を引き芦屋の向日葵がある場所に向かう。
5.4.3.2.1…0!
芦屋の向日葵をちゃんと掴んだとき。
花火ボールが爆発し、凄い水圧が来た。
芦屋の向日葵がどんどん上に上がって行き、それに摑まっている俺も上に上がって行く。
もう少し…もう少しなんだよ…
コナン(…悪いな…霊夢)
息がもたず、向日葵から手を離した俺の体はどんどんと下に落ちて行った。
手を繋いでる霊夢も同じように。
すると隣で何かが動く気配がした。
ふわりと揺れている黒い髪の毛…。
…ちゃん___新一___コナン
懐かしい声が聞こえてくる。
うっすら目を開けると、
優しく微笑んでる霊夢が見えた。
その顔がどんどん近づき、
口が塞がった時に少し空気が送り込まれる。
そしてそれと同時にベルトのボタンが押され大きいサッカーボールが俺達の体を水から引っ張ってくれた。
コナン「んっ…ぷはっ!」
サッカーボールをどかし、俺の首に腕を回してる莉菜を見ると力なく微笑んでいる。
「……よかった…」
そう口が動いた後、
目を瞑って抱きしめる力がなくなった。
コナン「霊夢…?うわっ」
おっちゃんが泳いできてくれ、
抱えられながら向日葵の上に乗せられる。
小五郎「大丈夫か、小僧!」
コナン「うんっ…それより玲奈が!」
小五郎「ん?…大丈夫だ眠ってるだけだな」
コナン「へっ…」
莉菜を見てみると、小さく寝息が聞こえた。
コナン「…はぁ…」
"よかった"はこっちのセリフだっつぅの。
コナン「……好きだ…霊夢」
あの時、キッドに言われた言葉。
快斗「俺、霊夢に告白したから」
コナン「はぁ!?」
快斗「早くしねぇと俺が盗むからな」
皆にバレない様に優しく
霊夢の頬に口づけをする。
コナン「…待ってろよ。素直な気持ち、
いつも以上にちゃんと伝えるから」
コナンの姿でも、新一の姿でも…
コナン「お前に伝えるから」
その時は照れながら笑ってほしいんだよ。
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作者名:ななみん | 作成日時:2020年12月17日 15時