業火の向日葵 26 ページ12
次郎吉さんの方に連絡をし、
推理を終えたとき。
快斗「どうやら片付いたようだな」
コナン「あぁ、そっちは?登れそうか?」
快斗「俺だけなら、な」
コナン「どうする?助けを呼ぶか?」
快斗「やめといたほうがいい。
下手に救助を呼べば、
二次災害になりかねねぇ…やべっ!」
急に残ってる瓦礫が崩れはじめ、
通路の窓を少し壊し始めた。
コナン「あとどのくらいもつ!」
快斗「まだ崩れてねぇのが
不思議なくらいだ!」
まだ目を覚まさない蘭と霊夢。
…このままじゃ2人とも…
ぎゅっと握っていた霊夢の手が
強く握り返される。
コナン「…キッド!!
蘭だけなら実際飛べるのか!」
快斗「おい、まさか…「飛べるのか飛べねぇのか!!」
コナン「どっちだ教えてくれ!!!」
快斗「…恐らく飛べる。
だが…この落石を避けながら気圧の下がったこの空間を飛び続けるのは定かじゃねぇ」
＿＿ドォン
大きい音が聞こえたかと思うと、
上の階からどんどんと崩れている。
コナン「キッド!蘭を!!」
快斗「っあぁ!!」
水真っ逆さまに落ちていく霊夢に
手を伸ばしたが、中々とれない。
コナン「くっそ…霊夢!!」
そう叫んだとき、莉菜の手が
少し差し出されたように俺の手を掴んだ。
快斗「探偵!!」
コナン「キッド!蘭を頼む!
俺はこいつを…!!」
強く抱きしめながらキッドに向かって叫べば、何か言われたような気がするけど
もう何も聞こえない。
ベルトを引っ掛けると、
ギリギリのところで止まった。
コナン「っ…まだ逃げ道はある。
この体なら…!」
胸の中に納まってる霊夢の手を、
首の後ろにまわし、落ちないようにした後、ベルトを外す。
そして、まだ水がない通路を走っていると瓦礫が落ちたのか、凄い風圧で体を押された。
この体なら…
向日葵用脱出フィルターに入れる…!
コナン「くっそ!」
ベルトを柱に引っ掛け、脱出用フィルターの通路をベルトの勢いで走ると、
水の中に入りこむ。
腕時計ライトで照らされた、芦屋の向日葵。
なんでここに…?
一回水の中から出ると、
カタカタと霊夢が寒そうに震えはじめた。
コナン「やばいな…このままじゃ…
芦屋の向日葵と心中だ…!?」
上から水が流れてきたと思ったら、
この通路も壊れ始め水が一気に入ってくる。
コナン「くっそー!!!」
瓦礫に体が挟まり、身動きができない。
水が流れ落ち、このままじゃ…
1分もしないうちに溺死になってしまう
コナン「せめて…こいつだけでもっ…」
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作者名：ななみん | 作成日時：2020年12月17日 15時
