業火の向日葵 25 ページ11
コナンSIDE
快斗「ぷはっ」
コナン「ぷはっ!」
快斗「大丈夫か、探偵」
コナン「んなことより、霊夢と蘭だ!」
快斗「大丈夫だ。
2人とも少し水を飲んで気絶してるだけだ」
コナン「そうか」
ぐったりとしてる霊夢を見ると、不安そうに俺の服をずっと力なく握っている。
しばらくすると、
通路の水もなくなっていった。
コナン「お前、犯人の計画を知ってたのか?」
快斗「あぁ。
通路の向日葵が導火線になるのなら、
中部ロードは導水路になるってことをな」
コナン「ってことは犯人は中部ロードに
向日葵を植えようと言い出した人物…」
快斗「やっと犯人が分かったようだな。
さ、脱出するぞ。あ、霊夢を頼むな」
蘭を抱えてるキッドが、優しい顔で言う。
…やっぱりこいつ…。
霊夢のこと好きだよな。
コナン「おい、
どうやって出るつもりなんだ」
快斗「このまま中部ロードを登って、
出口に近い最上階に行く。
エレベーターシャフトから上がれるかもしれねぇからな」
コナン「本当はどうする予定だったんだ」
快斗「ん?」
コナン「脱出だよ!
お前が計算してねぇはずがねぇからな」
快斗「鍾乳洞の奥に用意してた出口まで飛べればすぐに出られるんだが、
このお嬢さんとお前らを抱えちゃぁ、
辿りつけねぇだろうからな」
コナン「キッド…」
快斗「それによ。
このお嬢さんとお前を見殺しにしたら、
霊夢に何言われるかわかんねぇしよ」
チラッと俺が負ぶってる霊夢を見たキッド。
コナン「ところで、
犯人の計画を知ってたのなら何故未然に…」
快斗「犯行計画は犯人のパソコンから盗み取ってたから分かってんだが、まだ共犯がいる可能性があったし停電を妨害しようと思ったら、チャーリー刑事に見つかって追い掛け回されちまったからな。どっかの誰かさんに謎めいた予告状を送っとけば、もっと早く解決してくれると思ったんだが」
コナン「悪かったな!!」
快斗「ちょっと待っててくれ。
脱出の準備をする」
慎重に霊夢を降ろすと、キッドは用意しておいたスーツケースをとる。
快斗「俺はこの先にあるエレベーターで脱出できねぇか調べてくる。お前はその間に犯人をとっ捕まえといてくれ」
投げられた回線をつなぐみたいのを貰い、
耳につけるとすぐさまキッドの姿に変装しさっさと行ってしまった。
「しんいち…」
コナン「…待ってろよ、霊夢」
莉菜の手を握ると、
力なくだが霊夢が握り返した。
快斗「あ、それと」
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作者名：ななみん | 作成日時：2020年12月17日 15時
