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コナンside
スケボーを抱えた俺が、
弁護事務所に戻ってくると、
事務所の前に若い女性が立っていた。
女性のジャケットの襟に弁護士記章がついているのを見たところ、この人は弁護士。
橘境子と名乗った。
「今なんと?」
自分のデスクで話を聞いていた蘭の母親は
驚いたように顔を上げた。
「ですから私、橘境子に眠りの小五郎
を弁護させて下さい!」
彼女はそういって元気よくお辞儀する。
彼女は鞄から資料をとりだし、
机の上に置いた。
橘「私がこれまでに扱った事件です」
蘭の母親はそれらの紙を手に取ると、
ササッとデスクに広げた。
「二条院大学過激派事件”に“経産省スパイ事件”…公安事件が多いのねぇ」
蘭「なら、今回の事件にピッタリ___」
今回は普通の公安事件ではない。
彼らが絡むということは、
更に厄介になってくる。
『それで、お姉さんの裁判の勝敗は?』
橘「え?ボク、難しい言葉を知ってるのね」
感心した様に俺に対して言えば、彼女は微笑む。
橘「…全部負けてるの。」
『え』
嘘だろ。
そう言いたい気持ちを抑えて、彼女を見る。
橘「私は“ケー弁”なので…」
蘭「ケー弁」
「事務所を持たずに携帯電話で仕事を取る、フリーの弁護士のこと。」
蘭「それでお父さんの裁判を?」
橘「弁護士をさがしているんですよね?
やらせて下さい!」
「そうねぇ…」
母親が呟くと、蘭は不満そうな表情をした。
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作者名:ななみん | 作成日時:2020年12月17日 15時