公安エースの右腕 (ページ41)

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新咲side

警視庁の刑事部から
圧倒的な信頼を得ている毛利小五郎。

二人は、なんでこの人を選んだのだろうか。

黒田「取り調べではなんと言っている？」

風見さんが立ち上がった。

『彼は否認を続けています。
勿論、送検はできますが。』

目暮警部は立ち上がった。

目暮警部「動機もわからないのに
送検する気か？！」

それが公安。
違法捜査のプロのやること。

『証拠が揃えば送検、
何か間違いありますか？』

目暮警部「待ってくれ！何かが引っ掛かる！
何かがおかしい！！」

刑事の勘とやらは正しい。

その何かは、
絶対に表沙汰にはならないけれど。
あってはいるのだ。

『何かが引っ掛かる、何かがおかしい。
それだけの理由で、これだけの捜査員が動くとお思いですか？そんなにみんな暇じゃないんですよ。わかりますか？』

大勢の後ろにいる公安部の捜査員を
指し示す。

目暮警部「ぐっ…」

何も言い返せなくなった警部は
大人しく席に着いた。

風見「証拠のない話に、
警察私達は動かない。」

風見さんのその小さな呟きは、
周囲のざわめきにかきけされた。