公安エースの右腕 (ページ5)

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追い詰められた彼女は、逆走しはじめ、
一般車を避けながら進む。

零のR-X7はすれ違い、
確保することが難しくなってきた。

そしてカーブを抜け直線道路に入った時ーー
先程足止めに成功したマスタングにライフルを立て、
構える赤井の姿を捉える。

「ライ！面白い、轢き殺してやる！」

減速するどころか、更に加速し、
180㎞/hのフルアクセルのまま
狙撃されぬよう半身を倒す。

『赤井⁉』

バカじゃないの、赤井。
ここで打ったら、車下に落ちるんじゃ…

標的をタイヤへと変えた赤井の弾丸は、
それを正確に捉えた。

穴が開き、コントロールを失ったセダンは、
そのまま一般車へと突っ込み、諸共落下した。

ガソリンが引火し、大きな爆発が起こりはじめる始末。

『っ、嘘でしょ。キュラソー...』

覗き込んだAがぽつりと呟く。

赤井と対峙したが、サイレンの音を聞き退散する。

1人残された赤井は、
自身のBOSSーージェイムズに連絡をとるべく
スマートフォンを操作した。

「取り逃がしました。後の処理は頼みます」