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ジンが操縦桿を握るオスプレイは、
仕事を終えたとばかりに撤退する。
その場に恐ろしい脅威を残していったが。
コナンside
辿り着いた場所は、サウスホイール側。
ノースホイールへと渡らなければならない。
可能な手段は伸縮サスペンダーで空中ダイブすること。
自分を固定した所で、
駆け寄ってきたのは安室だった。
安室「止められるのか!?」
『分からない...けどやらなくちゃ!』
そう言い切った。
すると、
安室さんは覚悟を決めた顔をしていた。
安室「そうだな...!」
安室さんは、頷き手を引いて抱き上げると走り出した。打ち所が悪かったのか、途中で顔を歪めた安室さんに声をあげる。
『安室さん!?』
安室「大丈夫だ集中しろ、行くぞ!」
そう言って、
俺を思い切り投げ飛ばしてくれた。
Aside
『零!』
反動でよろけた安室の手を、
Aが掴んだ。
『後は...彼に任せよう。零はゆっくりして』
零「ああ...」
コナンside
『届けぇえ!』
あともう少しというところでポールを掴み損なったコナンの手をキャッチしたのは、
赤井さんだった。
『赤井さん!』
赤井「何か策があるのだろう?」
『うん!』
ノースホイール側にもサスペンダーをかけ、ボタンを押す。だが、それでも止まらない。
『っ、くそ!』
赤井「焦るな、ボウヤ」
苛立ちを隠しきれず、レールを滑り降りる。すると、後ろから赤井が支えフォローする。
ベルトからボールを射出し、膨らませ止めようとするが、既に接触したイルカショースタジアムの屋根を破壊する勢いは、止まらない。
停電により行き場を失った人々が向かったのは、唯一明かりのついていた水族館だった。
つまり、そこには、
数え切れないほどの来園客がいる。
それなのに、もう止める術が無い。
歯を噛み締めた時。
『っ!?あれは』
建設中エリアから一台のクレーン車が現れた。迷わず向かう先は、転がり続ける観覧車
一体誰が、そう考える間も無く、
衝突音が響く。
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作者名:ななみん | 作成日時:2020年12月17日 15時