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PCのスタンバイはOK。あとは、ハッキングが可能な範囲内にヘリが入るのを待つだけ。
ハッキングで潜り込むだけの時間を貰えればこちらの勝ち。読み込み完了の表示にエンターキーを押し、パスワード入力画面で待機することにした。
零「よし、次は確かこいつを...」
隣にいる零に視線をズラせば、
次の動作に移ろうとしていて
咄嗟にその手首を掴んだ。
零「危ない危ない...」
『大丈夫、焦らないで』
額の汗を代わりに拭えば、
再び深呼吸をする。
「こいつが光ったらアウト...
今の、分かったのかい?」
『只のカンだよ?
何だか嫌な予感がしたから』
本当、敵わないな。
焦りこそ最大のトラップ...かつて友人、
松田陣平が言っていた言葉を思い返す。
その後は慎重かつ順調に進められた。
バチン!という音と共に、
館内の照明が消えた。
恐らく、タイマー式か遠隔操作タイプの装置が作動したのだろう。
それは施設内全体ーー水族館以外に広がり、観覧車も停止した。
零「あともう少しで解除出来るのに...
肝心なところで視界を奪われた!」
この暗闇では、配線の区別が付かない。
耳を澄ませば、微かに聞こえるローター音。
もーきたのね。
『これ』
ポケットからペンライトを出し、手渡す。
零「!流石だな。ありがとう」
『そっちは任せていいかな?
私も、仕掛けるからさ』
受け取ったそれを口に咥えながら、
もちろん、と口角をあげた彼を見て、
彼女も不敵に笑うと視線をPCへと落とした。
コナンside
コナンがゴンドラへと到着した時には、
彼女の姿はもうなかった。
そこに居たのは、気絶している風見のみ。
そして、タイミング悪くジン率いる組織のヘリが到着する。
『アイツら...まさかゴンドラごと!?』
ヘリに収納されていた巨大なアーム。
それに捕まったゴンドラは、
バキバキと音を立てながら外れた。
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作者名:ななみん | 作成日時:2020年12月17日 15時