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肩が揺れた事に内心舌打ちをする。
ジン「ウォッカ、
予備の銃をアスティに渡せ」
ウォッカ「え？い、いいんですかい？」
ジン「早くしろ」
『どういうつもり？』
手渡された銃を受け取らぬまま、
まっすぐ視線を返す。
ジン「野郎に殺されるよりか、
愛する女に殺られる方がいいだろう？
なァ、バーボン」
『ちょっと！本気なの！？
不確定要素があるって言ってるでしょう！RUMにも報告して、』
早歩きで迫ったジンが、
銃のグリップでバレンシアの頭部を殴った。
『ぐっ！』
「A！」
床へと倒れこみ、ぽたり、と血が落ちる。
思わず名で呼んだバーボンを見て、思わず
その口元が緩んでることが私にもわかった。
『...私に銃を向けるなんて、ボスやRUMに許可取ってるんでしょうね...？』
ジン「いや...？
だが、事故の理由くらいいくらでも作れる」
『私が組織を裏切って何のメリットがあるの？』
ジン「そんな事は興味がねぇが...惚れた腫れたで自らの命を犠牲にした女なら、今までも見てきた。それに、疑わしいものは罰する俺が、傷をつけただけで許したんだ。
感謝しろよ」
心当たりは、いくつかあった。
それに、彼が私を気に入っているからこそ、疑われることは少なかったのも事実だ。
ジン「まぁいい、
何ならどちらが先に逝くか選べ、バーボン、バレンシア。キールはその後葬ってやる」
そう言ってバーボンの頭に銃を突きつけた。
その時、ベルモットのスマートフォンが着信を告げた。
ベルモット「待って！RUMから連絡が来たわ！��貴方が気にしていたバーボンと、キールはNOCではない��
それなら、バレンシアも白よ」
間に合ったのね。よかった。
小さな探偵に感謝しつつ、顔を上げる。
けれど、未だ銃口は向けられたままだ。
その時、
何かが動いたのを感じた。
ガシャン！___
音を立てて照明が落ち、辺りが暗くなる。
ジン「何だ！？何が起こった！」
「(こっちだ)」
『(！)』
耳元で聞こえた声と。そして引かれる手。
目の前の気配が無くなった事を不審に思ったベルモットは、スマートフォンの明かりを頼りに照らした。
ベルモット「⁉
バーボンとアスティがいない！？」
そこには、手錠と血痕のみだった。
音を立てて倉庫の扉が開き、
ウォッカが追うが見失ってしまった。
仕方なく、
キュラソーの奪還を優先させる事にした。
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作者名：ななみん | 作成日時：2020年12月17日 15時
