第105訓 変態はいつの時代も抹殺される運命にある ページ19
沖田side
「いやだって、むさ苦しい男しかいないから、真選組。」
沖「例外が一人いるだろィ。」
「どこに？」
沖「ここに。」
「いやーそれにしても今日はいい天気いでっ。」
わかりやすく誤魔化そうとする葵の頭をベシっと叩く。確かに真選組はむさ苦しい野郎どもの集まりだが、少なくとも俺は違うはずだ。
で、この状況は一体。
もう来てもおかしくない時間なのに土方さん達は一向に来る気配がないし、隣には敵の船で呑気に茶をすするガキがいるし。
「お前もガキだろ。」
沖「心を読むんじゃねェ。」
いつからこんな口の悪い子になっちまったのか。どっかで育て方間違ったか？
まあでも、呑気なのは俺もか。
目の前には俺たちの最大の敵、過激派攘夷浪士高杉晋助。今すぐにでもとっ捕まえなきゃいけない。それは俺も分かってる。分かっちゃいるが、
なんだ、このやる気の出なさは。
もう立ち上がることも出来ねェ。
高杉晋助だ。俺たちが今までずっと追って来た、あの高杉晋助が、そこにいるのに、怠くてそんなのどーでもよくなる。
かなりの大問題だ。
高「おい、何で真選組がここにいる。」
「あの〜失礼ながらお着物脱いでいただいてもよろいでっ。」
沖「マジでやめろ。」
もう一度きちんと教育し直す必要がある小娘の頭をベシっと叩く。
変「こらこら、そんなに叩くと艶やかな髪がちょっとまた子さん、銃をしまいなさい。ちょっと万斉殿までなに刀なんか抜いてあ、ちょっ、やめ、」
ドゴ、バギッ、ドンドンッ！
痛々しい音が響き渡る中、高杉はそれに目もくれず俺たちに問いかけた。
高「いいのかァ？てめーらが一番欲してるはずだろ。俺の首を。」
「え〜なんか〜もういいってゆうか〜正直めんどくさいっていうか〜怠いっていうか〜」
沖「おいバカ、こーゆー時はとりあえずやる気ありますよアピールだけはしとけ。」
「高杉〜お前を逮捕する〜！」
高「ククッ、随分と騒がしいお嬢さんだなァ。」
「誰が騒がしいお嬢さんだ〜こら〜、マジ舐めんなよ〜私が騒ぐ時はもっと凄いんだぞ〜こら〜」
隣のバカ娘は置いといて、流石にこの状態はいくら何でもまずいので、重たい腰を持ち上げ、立とうとする。
と、その瞬間、今まで浴びていた日光の感覚がなくなった。床を見ると、明らかに人の形ではない影が見える。
傘？
後ろを振り向くと、目立つオレンジ色の頭の奴が、貼り付けたような笑顔を浮かべて立っていた。
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パピポ - 3人の絡みが見れた！！！最高です！！ありがとうございました！！！ (2020年10月19日 22時) (
レス) id: e8120e490b (このIDを非表示/違反報告)
ナナ(プロフ) - ペンペン草さん» コメントありがとうございます！そんなこと言っていただけて感激です！！すごく励みになります！これからも頑張りますので何卒よろしくお願いいたします！！！ (2020年5月17日 23時) (レス) id: 12c1829223 (このIDを非表示/違反報告)
ペンペン草 - やばいです!!絵、お上手でお話も最高です!!! (2020年5月16日 14時) (レス) id: 97f71150c2 (このIDを非表示/違反報告)
ナナ(プロフ) - 紅蝶さん» 本当ですか！？嬉しいお言葉ありがとうございます(≧∀≦)その言葉をバネにこれからも頑張りたいと思います！！！ (2017年9月22日 20時) (レス) id: 12c1829223 (このIDを非表示/違反報告)
紅蝶 - 面白過ぎです (2017年9月22日 19時) (レス) id: 306794bfc6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナナ | 作成日時：2017年5月7日 14時
