消えた初恋、叶えたくて (ページ7)

今日:3 hit、昨日:14 hit、合計:95,664 hit

6. ページ7

咲良side

ここに居てはいけなかったような気がするのは
気の所為なのだろうか、

【数十分前】

『あー、つかれた。』

いつも通り屋上の屋根にいつものシートを引いて寝っ転がって雲を眺めていた。

『迷惑じゃなかったかな……』

テストの時、隣の席の井田くんが
シャー芯がきれて困ってたから

『これ、良かったら使って』

なんて勝手にシャー芯を渡してしまった、

井田「あ、咲良さんごめんありがとう」

なんて言ってくれたけど、
テスト中頻繁に消しゴムを使ってたから
消しづらくなかったか心配で、
全然テストに集中できなかった。

『もう考えるのやめよ…余計落ち込みそう。』

なんて、寝てしまったのが良くなかった。

誰かの足音で目が覚めて、覗いてみるとそこに居たのは

『井田くん！？』

も、もしかして、告白！？

だとしたら絶対ここにいない方が良かったよね……

なんて思ってたのも束の間
そこに現れたのは女の子ではなくて

『……青木くん？』

……2人って仲良かったっけ？

そんな風にぼーっとしてたら
結局今まで話を全部聞いてしまっていた

青木くんが、井田くんを好き……？