vanillaのもしもの話 (ページ13)

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ジェノやチェリンちゃんから何度も着信が鳴るのに応答ボタンを押せないまま座り込んでる私

JN [A、どこにいるの？心配だから返事して]

CL [A、大丈夫？]

巻き込んだ2人にも申し訳なさすぎて、自分が恥ずかしすぎて、本当に涙が出てくる

とにかく帰らなきゃ

大学から出て、2人に謝って、もう帰ろう

そう思ってまだ涙も止まってないけど顔を上げようとした時

向こうから大きな速い足音が聞こえて

私の前で止まるから顔を上げたら

JM「見つけた」

息を切らして、走ったせいで髪もボサボサになってるナナ

JM「何で1人でどっか行くの？ここ来たの初めてでしょ？迷ったらどうすんの？てかもう迷ったんじゃないの？見つけたと思ったら泣いてるし、知らない男に声かけられたらどうすんの？」

ちょっと苛立ったように話し続けるナナ

「ナナ」

何も言い返せなくて、ただ大好きなその呼び方で名前を呼ぶ

話すのをやめたナナが眉毛を下げて私を見つめた後

苦しいくらい、力一杯に私を抱きしめた

それから離れて、私の手を掴んで中庭みたいなところに連れてこられてベンチに座らされる