vanillaのもしもの話 (ページ12)

今日:100 hit、昨日:40 hit、合計:87,941 hit

・ページ12

_A

どうしよう。

すごく会いたかったのに
目が合って逃げて来ちゃった

ここどこか分かんないし

ナナの隣にいた女の人、すごく綺麗だった

仲良いってことは同じ学部だよね、てことは頭も良いんだ

ていうか、ナナって女の子と話すんだ……

今まで、ずっと一緒にいたけど私以外の女の子と、用がある時以外に話してるのなんて、それにあんなに笑ってるのなんて見たことなかったのに

さっきまで自分はナナとどんな関係なのか、特別であることは間違いなくて、ただそれを恋人という関係で表せるのかだけに悩んでた

ナナが付き合ってるって思ってなかったとしても、昔からナナは他の女の子なんて目に入ってないように私を守ってくれたから、不安に思いながら心のどこかで期待してたんだと思う

でもナナにはナナの世界があって

その世界にいつまでも、当たり前に私がいるわけじゃないって思い知らされたみたいで

大学に乗り込んで、勝手に落ち込んで、私何やってるんだろ

なんか私、すごく恥ずかしい

人気の少ない廊下、壁にもたれて座り込んで

自分が迷子になったことも頭がだんだん理解して来て
さっき見た光景が頭の中から消えてくれないし

なんかもう泣きそう