幸、不幸 ページ39
ハックス将軍の元から自室に戻ってきたカイロ・レン。部屋にはアイリスが相変わらずスヌードを編んでいた。
レン「それは楽しいか?」
アイリス「もちろん!あと少しで完成するんですよ!」
レン「そうか。それにしても黒とは。お前にはもっと明るい色の方が合うだろう。」
マスクを外しながらベッドに腰掛けながら編んでいるアイリスに近づく。
アイリス「いえ、これは私のではありませんから。黒でいいんです。」
その言葉にカイロ・レンは目を見開いた。
レン「誰かに贈るのか?」
動揺していることを気取られないよう声を落ち着かせる。
アイリス「えぇ、その方は黒も似合うのですが、白もすごく似合う素敵な方です!」
レン「ふん」
完全にへそを曲げてしまったカイロ・レン。そっぽを向きながら壁に寄りかかっているとアイリスは「よし!できた!」とスヌードを広げ、出来栄えを確かめる。彼女はすぐに立ち上がりカイロ・レンの真ん前に移動した。
レン「なんだ?」
アイリス「黒も白も似合う方?少しかがんで頂けますか?」
レン「……」
目を丸くしているとアイリスは背の高いカイロ・レンの首にスヌードをかけられるように懸命に背伸びをした。そんな姿を見たカイロ・レンはすぐにかがんで、なすがままにスヌードをかけられた。
レン「これ、おれにか?」
アイリス「はい!いつも黒い服を着てお仕事をなさっておいでですので、白と迷ったのですが黒に致しました。」
カイロ・レンは首に巻かれた黒のスヌードに手をかけ嬉しそうにそれを上げて顔を隠した。
アイリス「レン?スヌードで顔が見れません」
ふふっと笑いながらカイロ・レンの頬に手を添えようとするとその手が彼によってぐいっと引かれた。
レン「ありがとう、アイリス。大切にしよう。」
アイリスは彼の顔を見上げるように顔をあげながら。カイロ・レンは彼女を見下ろすように、上を向いている彼女に口付けた。
アイリス「喜んでいただけて、なによりです。」
二人は互いの額をくっつけた。
レン「アイリス、お前に話がある。聞いてくれる……アイリス?」
抱き寄せているアイリスに反応がない。しばらくすると彼女は口を抑えながら大きく咳き込んだ。抑えている手の間から深紅の液体が漏れる。カイロ・レンがそれが血であると理解したのは数秒後。激しく咳き込むアイリスはまもなくカイロ・レンの腕からずれ落ちた。
レン「アイリス!!!!しっかりするんだ!!アイリス!!!!!」
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nanasuke(プロフ) - mさん» コメントありがとうございます!これからも頑張りますのでよろしくお願いします! (2018年1月4日 19時) (レス) id: 45d5014808 (このIDを非表示/違反報告)
nanasuke(プロフ) - 死神さん» コメントありがとうございます!なんだかんだで30話ほどになりました!これからも頑張りますのでよろしくお願いします! (2018年1月4日 19時) (レス) id: 45d5014808 (このIDを非表示/違反報告)
nanasuke(プロフ) - 通りすがりさん» カイロ・レンが主にですね!ポー・ダメロンも活躍できるようこれからも頑張ります!コメントありがとうございます (2018年1月4日 19時) (レス) id: 45d5014808 (このIDを非表示/違反報告)
nanasuke(プロフ) - 読者Aさん» 楽しみにしていただいて恐縮です!これからも頑張ります!コメントありがとうございます (2018年1月4日 19時) (レス) id: 45d5014808 (このIDを非表示/違反報告)
nanasuke(プロフ) - スカイさん» ありがとうございます!更新頑張ります! (2018年1月4日 19時) (レス) id: 45d5014808 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:nanasuke | 作成日時:2017年12月26日 3時