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めげないしょげない諦めない何があっても泣いちゃダメ10 ページ10

「さて、そろそろ真剣に探しますか。」

私は広い電車内をえっちらほっちら探索した。

居ない。

どこにも先輩が見当たらない。弁当売り場にも別の車両にもどこにも居ない。今も電車の乗り降りするために作られたと思われる普通の電車とは違う作りの出入り口をわざわざ一つ一つ見て回っている。

電話をしようにも先程確認したように先輩のスマホは鞄の中だし…

でもこんなに探しても見つからないということはもしかするとどこかですれ違ってしまったのかもしれない。

最後の車両まで確認して居なかったのだ。そう考えるのが妥当だろう。

戻ろう。そう思い体を後ろに向けようとしたその時

ガシッ

急に後ろから誰かに抱きつかれた。

私よりもはるかに身長が高そうなので一瞬狗巻先輩かと思ったがそれにしては体格が良すぎる。それに先輩はこんなことしないはずだ。

そんな事をこの状況で冷静に考えた私に賞賛を送りたいが脇下から腹にかけて巻きついていた手が肩へと伸びるのを防ぐのには失敗した。

そしてこのゴツイ手は確実に先輩の手じゃない。先輩の手はもっと絹のようにすべすべなんだわ。

気持ちが悪い。一刻も早く離れて欲しい。

だが残念な事に私に大人の男に勝てるほどの力はない。確かに女の子としては少しは鍛えている方だがそれでも大人に勝てるかと言われると答えは否だ。

ならば助けを呼ぶしかない。運が悪い事にここの車両には誰1人居ない。大声で呼べばかなり遠いが隣の車両に聞こえるだろう。そうするしかない。

私は大きく息を吸ってーー

「だれか、っんぐ」

手で塞がれてしまった。

『ふーっ』

だあああああっ!きっしょい!耳に息ふきかけてくんな!ぎゅうぎゅう締め付けんな!きもいんだよ!
私はせめてもの抵抗として身をよじらせたが効果は皆無のようだ。

するり

後ろの男の口を塞いでない方の手があろう事か私のパンツの中に入り込んできた。
私はパニックに陥った。

「んーー!んー!」

どれだけ必死にもがいても状況が改善されることは無い。

これはもうダメだわ。半ば諦めかけたその時

『眠れ!』

その声と共に背後の男から力が抜けていくのがわかった。
男はすぐに倒れた。

男の手を下着から出して私は安堵のあまり泣きながら先輩に抱きつくと、先輩は優しく頭を撫でてくれた。

「先輩本当にありがとうございます…!」

そう言って見上げた先輩の頭上にはーー


好感度の数値の上にもうひとつ数値が増えていた。

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善良(ぜんら)(プロフ) - 続編公開しました (2022年5月14日 18時) (レス) id: 130d797b81 (このIDを非表示/違反報告)
わらび餅 - 続編のパスワード教えて貰えませんか? (2022年3月21日 16時) (レス) id: f998eec890 (このIDを非表示/違反報告)
友希那(すぐるっちの恋人) - 続編パスワード教えてくれませんか? (2022年1月31日 22時) (レス) @page27 id: 63dcc81372 (このIDを非表示/違反報告)
nana(プロフ) - すみません、続編のパスワード教えて貰えませんか、? (2022年1月28日 20時) (レス) @page27 id: 7f38ffe42c (このIDを非表示/違反報告)
たぬ(プロフ) - まだ更新しておりますか? (2022年1月2日 22時) (レス) id: cfba35088c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:木の木 | 作成日時:2021年3月25日 16時

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