ある日突然信頼度が見えるようになった (ページ8)

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めげないしょげない諦めない何があっても泣いちゃダメ8 ページ8

そしてここでまた私の好奇心が発動した｡

「先輩って私のことどう思ってます？」

好奇心とは恐ろしいものでどうしても怖いもの見たさが勝ってしまう。

先輩は少しだけ恥ずかしそうに

『ツナマヨ』

と言った。
でも残念ながら私にはやっぱりこの人が何を言っているのかがさっぱりわからなかった｡

なので今回も小首を傾げると､先輩はにこやかに

『しゃけ』

と言った｡何が鮭なんですか？わからんです。

そうこうしていると外が真っ暗になっていた｡
そりゃそうだろう｡私達が高専出たの夕方だもん｡

「狗巻先輩､ちょっと私お弁当買ってきますね｡狗巻先輩何弁当がいいですか？」

晩御飯はまだだったはずだ｡お腹すいたしついでに狗巻先輩の分も買ってこよう｡普段からお世話になってるしちょっとぐらいはお返ししないと｡

『おかか』

「おかか弁当ですね｡わかりました｡無かったら似てるやつにしますね｡じゃあちょっと行ってきます｡」

がしっ

止められた｡なぜにぃ

『おかか！』

先輩はそう言ってお弁当を買いに行こうと腰をあげた私を座席に戻そうとしてきた｡
なるほど｡

「先輩が買ってきてくれるんですか？」

『しゃけ！』

やっぱりそういう事か｡確かによくよく考えると語彙が限られている狗巻先輩に買ってきて欲しい弁当を聞くのは難しいかもしれない｡
それに先輩的にも後輩に奢られるのは癪なのかもしれない｡
ならば狗巻先輩に任せよう｡

「わかりました｡じゃあ私の分は狗巻先輩と同じやつか1番安いやつでお願いします｡」

『しゃけしゃけ高菜！』

そうして狗巻先輩はぐっと親指を立ててお弁当を買いに行った｡

遅い｡遅すぎる｡もう15分は経ってる｡いやもしかしたらそんなに遅いという訳では無いのかもしれないが､なんか心配になってきた｡

お弁当選ぶのに困ってたりするだけなら別にいいけどレジで財布が無かったりお金が足りてなかったりするといけない｡その可能性は大いにある｡

仕方ない｡様子を見に行くか｡

まず私は狗巻先輩の鞄を開いた｡財布を忘れて行ってる可能性を確かめるためだ｡

うーん｡財布はなさそうだけどなぁ｡じゃあやっぱり何にするか迷ってるとかかなぁ…

その時私は鞄の中に入っていた狗巻先輩のスマホを見つけた｡画面が閉じられておらずホーム画面のままだったがそれを見た私は思った｡

「これは少々問題なのでは？」