足癖が悪い少女の行先は梵天でした3

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私が目を開けたのは予鈴と同時だった
いつの間にか寝ていたみたいだ。

しかし、うつ伏せになった記憶はない。
無意識って恐ろしいな

グッと伸びをしてひと息つく

そういえば、クラスのボス…白戸森さん、いつの間にか帰ってきてるじゃん

確か、授業の始めにはいなかったよね。
どこ行ってたんだろ…

仮にもお嬢様なんだし、その事に誇りも持ってるみたいだから何かしら理由があるんだろうけど。
サボるような子じゃないだろうし。

「先程、かっこいい方が道に迷っていらっしゃったので案内してましたの」

随分大きい声で話すんだなぁ…
私への当てつけか？

かっこいい人、ねぇ？

梵天幹部の顔面偏差値が高すぎて何がイケメンなのか分からなくなってるんだよね

「お2人いましたの。少々タレ目で…ご兄弟でしょうか…紳士な方でしたわ」

藍子「ぶふっ…！」

危ね、お茶が器官に入るところだった…

てか、絶対蘭さんと竜胆さんじゃん！
道に迷う？あの人たちが？

ありえないでしょ…
私のクラスに迷うことなく来といて帰りには迷いました？
何やってんの？そんなことある？

…いや、どう考えてもないな
何か意図があっての行動だろうけど…

ただでさえ目立ってたのにクラスのボスにまで接近するって…
何考えてんだ…

藍子「……いや、待てよ？」

考えたら分かることの気がする。

蘭さんは私が誰にいじめられているのか知りたがっていた。
竜胆さんも私の質問に答えにくそうにしてた…

ってことは、私をいじめている人を特定しに来た…？

考えすぎか？
でも…多分だけど私は結構信頼されてると思う。
だからこそ、お弁当をひっくり返されたくらいであの人たちは動かない、と思う。

誰かの指示で動いたのか、それとも独断で来たのか…

どちらにせよ、あの蘭さんと竜胆さんが白戸森さんに出口まで案内させるのは違和感がある。

だってあの人達のことだから、JKよりもいい女の人達捕まえてるだろうし、分かってる道をわざわざ案内させる人達じゃない。
というか、そこまで優しくないでしょ。

嫌だったら睨みでも脅しでも、なんでもして誰も寄ってこないようにするだろう。

それをしなかったってことは理由があるから…

私に悟られないように、何かを探っていたから…

藍子「…帰ったら聞いてみるか」

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