足癖が悪い少女の行先は梵天でした

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ｽｩｰｰ 正直さ？話しかける暇があるならPOPを切れ？他にもすることは山ほどあんのよ。それをしてないから仕事が回らないって店長が怒るんだよ。
なんで怒られてるか理解もしてないし、なんなら店長に逆ギレとか立場を考えろって思うわけよ？

藍子「なんですか？」

「さっきの人達って藍子ちゃんの知り合い？すごいかっこいいねぇ…」

反社だけどな

てか、知り合いじゃない人に送って貰うのはさすがにヤバいだろ。そんな勇気は私にはねぇよ。

「あの七三分けの人とか…タイプなんだよねぇ」

……あのさ？遠回しに紹介してくれって言ってんのか知らんのだけど、アンタは既婚者だろうが。
旦那さんも子供もいるのにさらに他の男を漁るのか？
子供さん、私と同い年かもうちょい上だろ？
いや、年齢考えろ〜？

蘭さんのこと言ってるんだろうけど、10以上も年下ぞ？
まぁ、年齢は関係ないって言われたら終わるんだけども…

藍子「あー、そうなんすね」

適当に流しながら私は手を動かす。なんならその人のことを見ないように仕事に集中する。

そんなことはお構い無しでペラペラと何かを話しているが、本当にウザい…

店長〜、早く接客終わらせて帰って来てくれよ…

この人の相手したくないんだよなぁ…

「お姉さん、ちょっと聞きたいんだけど」

藍子「はーい、どうしました？」

やった。やっとこの人から離れられる

「多肉植物植えたいんだけど、どの土がいいとか全然分からなくて…あと、初心者でも簡単に植えられるのってある？」

藍子「土は外にある普通の培養土を使っていただいても全然構いません。赤玉土を入れると水捌けもいいですが保湿も可能です。もし不安であったら多肉植物の土がありますのでそちらでもいいかと」

売り場に案内して用途などの説明をする
できる限り分かりやすく丁寧に、を心がけている

藍子「多肉の種類としては、そうですね…こちらの白ボタン、ブロンズ姫などは初心者向けかと。種類としてはエケベリア、グラプトベリア属系ですね…」

「あら、可愛い。なら今回はこれにするわ」

藍子「ありがとうございます。手入れや挿し木の仕方など簡単にまとめたものをお渡しできますがいかがですか？」

「お願い。もう少し見て回るわ」

藍子「はい、ありがとうございます」

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