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同じクラスに仲のいい子なんて作れないし、友達なんて作ったこともない
友達の作り方が分からない私はクラスで孤立していた
「では、今度の調理実習は4人班になって好きなものを作ってください」
班なんて私が1番嫌いなこと
「えー、誰誘う?」
「あ、一緒の班になろ!」
お互い誘いながら班を作る
誘う人もいないし誘われることも無い
まぁ、先生に何か言われたらなんとかしよう
澄川「御幸くん、倉持くん、あと一人誰誘いますか?」
御幸「誰でもいいんじゃね?」
澄川「…あ、谷津重さん!」
え、私?
確か、美術部からスカウトされて何度も賞を取ってることで有名な澄川さん
澄川「谷津重さんは班決まりましたか?」
奏良「いや、まだ、だけど…」
澄川「なら私の班に来ませんか?一人足りなくて…」
数合わせってことか
奏良「うん、いいよ」
そうだよね
それ以外で私に声をかける人なんていないか
澄川「よかった、ありがとうございます。前から谷津重さんとは仲良くなりたいと思ってたので嬉しいです」
奏良「へ?」
私と仲良くなりたい?
澄川「この間、写真部の展示会に行ったんですよ。そしたら谷津重さんの撮った写真もあって…それを見た時からずっと声をかけたいな…って思ってたんです」
そんなこと言われたことなかった
奏良「私の写真、見たから?」
澄川「いや、写真見る前も気にはなってたんですよ?どんな子なんだろうって…
でも、自分のことを興味本位で聞かれるのを嫌う人もいるので…谷津重さんはてっきりそうなのかと思ってました」
確かに興味本位で聞かれるのはいい気はしない
奏良「うん。好きじゃない。よく分かったね」
澄川「私、そういう勘だけは働くんですよ」
『間違えてなくてよかった』と言って笑うこの子に何故か少しホッとした
人の本質が見える子なのだろうか
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菜々子(プロフ) - 宇治抹茶さん» ありがとうございます。嬉しいです。これからも頑張ります。 (2019年7月8日 16時) (レス) id: ddff79cd95 (このIDを非表示/違反報告)
宇治抹茶 - 面白かったです。続編早く読みたいです頑張ってください (2019年7月8日 7時) (レス) id: 758e7ee19b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:菜々子 | 作成日時:2019年7月7日 20時