自称疫病神ちゃん

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渡したいけど…本当に喜んでもらえるのだろうか

こんな不格好なのを渡そうとしてる私もどうかと思うけど…

澄川「おはようございます。谷津重さん」

奏良「お、おはよう、澄川さん…」

まずい、このままだと渡すタイミングを逃す

奏良「澄川さん、あの…」

あー、告白するってこんな感じなのかな？

いや、告白するわけじゃないんだけど、めちゃくちゃ緊張する…

澄川「ん？」

奏良「調理実習で教えてもらったチーズケーキ…作ってみたんだ、けど、慣れてなくて…」

澄川「これ、私にですか？」

奏良「…うん」

澄川「ありがとうございます。嬉しいです…！」

奏良「ほ、本当？」

こんなのが嬉しい？

澄川「当たり前じゃないですか。だって、谷津重さんが作ったんですよね。美味しそうにできてます｣

やっぱり、澄川さんは優しい

奏良「調理実習のチーズケーキ、美味しかった。ガトーショコラもクッキーも」

澄川「みんなで作ったから余計ですかね？」

奏良「…澄川さんの教え方がいいから」

絶対に気取った態度も取らない

私を見捨てたりしない

何より、私に害がない、むしろ助けてくれる

奏良「この間の絵、すごく綺麗だった」

澄川「夏のコンクールのやつですか？」

奏良「多分それ…花火の絵だった」

澄川「ありがとうございます」

礼儀正しいし、お礼を言うのが上手い

澄川「谷津重も花火の写真、撮ってたじゃないですか」

奏良「入選のヤツ…覚えてたんだ」

澄川「すごくいいアングルで綺麗だったので」

すぐ褒めてくれる

一緒にいて本当に心地いい

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